私はイヤホンハンター

オーディオで破産!生活保護まで、あと一歩!!

1MORE「E1001」ウォームな低音でハイブリが苦手な人も安心!!

【高音】★★★★
【中音】★★★★
【低音】★★★★
【傾向】ドンシャリ
【解像度】普通
【分離感】普通
【音場】普通
【フィット感】普通
【取り回し】普通
【ドライバー】1DD + 2BA
【発売当時の値段】13,820円ぐらい
【筆者が購入した値段】中古で1500円
【点数】 ★★★★★★ 6/10

 

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金色の高級感あるデザイン

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オーディオオタクの嫌いなリモコンマイク付

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かなり細かく大きさの違うイヤーピース群

 

2016年に新ブランドとして名前が浮上した1more。まずはイヤホン販売の専門店、eイヤホンにて3種類のイヤホンが独占発売され、その3本のフラッグシップモデルに当たるのが、このE1001だった。

 

ちなみに当時発売されたのは、ハイレゾ対応のハイブリッド型「E1001」が13,820円(税込)、ハイブリッドの「E0323」が10,580円(税込)、ダイナミック型の「1M301」が4,290円(税込)という形だった。

 

Foxconnのメンバーで構成されている1moreは2013年に設立されたが、日本ではスマホで有名なXiaomiファミリーの会社、Xiaomiの下請け会社というイメージが強いのではないだろうか?そのXiaomiとの縁も現在では軽薄ではないかと、勝手に想像している。

 

このE1001はTRIPLEという別称があるように、トリプルドライバーの製品で、当時は1DD + 2BAの製品が2万切っているのは安い印象だった。

 

また1moreはライトユーザーをターゲットにしているようで、ケーブルにはマイクが付いており、ポタアン等を使わずとも、かなり完成度の高い音を出しており、スマホDAPへの直刺しを想像しているのではないかと思った。

 

そのため、今回はいくつかの音源は敢えてスマホにポタアンを挟まずに視聴している。

 

1,音質以外の評価
イヤーピースが直径が細かく分かれたものが入っており、シリコンタイプ5サイズ、フォームタイプが3サイズと豪華仕様だ。

 

ただしフォームタイプは個人的に高音が減衰し、音が篭りがちになるので、今回はシリコンタイプの直径13mmのタイプのものを使った。

 

フィット感は悪くないが、ノズルが太く、奥まで押し込んだら少し耳が痛くなってしまった。人を選びそうだ。

 

ハウジングは高級感があり、女性が付けても違和感のないお洒落さも持ち合わせている。

 

また新品購入であれば航空機アダプターや高級感のあるポーチが付くようだが、今回は中古品なので欠品だ。

 

2,音質評価
まず驚いたのが、トリプルドライバーという事だとアンプ等の駆動力のある物を挟まないと本領を発揮できないイメージだが、こちらのイヤホンはスマホに直刺しでも十分な音量が取れて、高音も伸びやかだ。

 

むしろアンプ次第では高音が刺さるようになり、聴き疲れの要因を引き起こす気もするので、敢えて直刺ししたい場面もある。ただポタアンを間に挟んだ場合も多少の変化があり、特に高音に関しては多少伸びが良くなる傾向にある。

 

高音は確かにBAらしく繊細な音がなっているのだが、低音の存在感が強く、それに打ち消されているような印象もある。良く聞き込めば、高音がしっかりと出ている事が確認できるはずだ。女性ボーカル物には滅法強い。

 

中音は解像度は高くないが出ている。むしろ、耳当たりを良くするために敢えてウォームで、リスニング向きな解像度にしていると思う。

 

低音は量感があり、包み込まれるような印象だ。この低音がBAらしからぬイヤホンと評価されている要因であり、DDのイヤホンしか使った事がない人でも違和感なく馴染める音質とも言えるし、反対にBAや、ハイブリッドドライバーらしい音質を期待すると肩透かしなのではないだろうか?

 

【イヤホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】

 

OPPO Reno3a + μAMP109G2 + Apple Musicによるサブスク音源
Enslaved/Utgard(ブラックメタル) 〇

 

OPPO Reno3a(直刺し) + Apple Musicによるサブスク音源
・アポロノーム/Moment(J-POP) 〇
・mekakushe/光みたいにすすみたい(J-POP) ◎

 

OPPO Reno3a(直刺し) + Fiio Q1mk2 + Apple Musicによるサブスク音源
JUVENILE/INTERWEAVE(J-POP) ○

 

OPPO Reno3a + ibasso DC03 + Apple Musicによるサブスク音源
・NORIKIYO/相模川町(2020年,神奈川90年代系ラッパー) ○
・當山 みれい/still(J-POP) 〇
・BLACKPINK/THE ALBUM(K-POP) ○

 

●Fiio M9(直刺し)
・YOASOBI/怪物/優しい彗星(ALAC)(J-POP) 〇
・YOASOBI/THE BOOK(ALAC)(J-POP) 〇
大森靖子/Kintsugi(ALAC)(J-POP) 〇
Dir en grey/MACABRE(MP3)(ロック,ヴィジュアル系) ◎
Dir en grey/I'll(MP3)(ロック,ヴィジュアル系) ◎

 

Hikarimitainisusumitai by mekakushe on Apple Music
新鋭SSWの2021年1stアルバム。この手のアコースティックな音と女性ボーカル物は、このイヤホンが本領を発揮するところで、ボーカルの声も天高く伸びる。この音がスマホ直刺しで出ているのはすごい。

 

www.youtube.com

ウォームな音作りから、ロックのような刺々しい音は似合わないかと当初は思っていたが、このアルバムを聞いて驚いた。シンバルの音がしっかりと伸びていながらも、アコースティックなパートではモニターイヤホンのように繊細な音を奏でる。

他のロック向きのイヤホンが奏でる音とは異なるが、この聞き疲れせずとも、伸びるべき音は伸びる絶妙なバランスは素晴らしく、ロックにこそ向いているイヤホンではないかと思った。

 

【総評】

ポップスやロックをメインに聞く人なら、1本持っておけば万能に働く。直刺しでも、かなりの力を発揮するので、余計なものを持ち歩きたくない人にも良いかもしれない。

 

反面、リケーブルもできずアンプの効果も感じづらいため、退屈に感じる人もいるかもしれない。

 

また昨今は低価格でも音の良いイヤホンが増えてきたので、当時の定価であった13000円前後でもコスパが良いかと問われると微妙だと思う。ただハイブリッドドライバーでありながら、聞き疲れせず、耳当たりの良い音は貴重だと思われる。

 

中古で安く手に入るようなら、買って損のないイヤホンだ。