ついにイヤーピースにもジェネリック?!
こちらは低価格中華イヤホンで好評を博したブランド、KBEARのイヤーピースで、名前も「KBEAR 07」と、高評価を得ている某イヤーピースを絶対的に意識した名前になっている。
5サイズセットで850円。自分の耳に合わないペアもあるだろうが、5ペアでケース付きで850円というのはリーズナブルだ。
さて、肝心の音を確認していこう。
まずイヤーピースだがS、M-、M、M+、Lの5サイズ。軸の色でサイズが判別できるため、どれがM-でどれがM?なんて困る事はない。
Mでも平均的なイヤーピースに比べると少し大きめな印象で、私は普段はM~Lサイズのイヤーピースを使うが、このKBEAR 07ではM-とMをイヤホンに合わせて替えるような形で、それより上のサイズは使わなかった。
音は低域の量感が増えて、中音域が整理される。高域は大きな変化がなく感じた。
中高域重視で、シンバルの金属音が炸裂する元ネタのイヤーピースに比べると、音の方向性は全くの別物だ。
Campfire AudioのIOに付けてみたところ、元から付属していたEタイプに比べて低音の量感が増して、よりロックやメタル等のジャンルに向くような音になった。
TFZのKING EDITIONにも付けてみたが、このイヤホンだけは低域の量感が減った気がする。中音域が鮮明になって、そのように錯覚して聞こえたのかもしれない。
ゼンハイザーのIE 40 PROでは純正イヤピだとモニターチックな音だったのが、KBEAR 07に替えると全体的に躍動感のあるリスニング向きの音になった。フィット感も良好。
final E4000では名作Eタイプが付いていたので、あまり良い変化を期待しなかったが、低域の迫力が増し、中音域の描写が丁寧になり、想像以上の良い変化があった。
昨今はイヤーピースの高騰化が進み、2ペアで1000円越えのイヤーピースもザラにあるが、こちらのイヤーピースは850円で5サイズ・5ペアという良心的な金額で、一線級のイヤーピースと戦えるだけの実力がある。
残念ながら、イヤーピース沼にハマった方々の有力な選択肢になる可能性が高く、100均で買った収納ケースにイヤーピースを管理しているような諸兄には、是非とも選択肢に加えてもらいたい一品だ。