私はイヤホンハンター

オーディオで破産!生活保護まで、あと一歩!!

TRI AUDIO「TRI-I3」楽器の音を聞かせる個性派の名機!!

【高音】★★★★
【中音】★★★★
【低音】★★★★
【傾向】ドンシャリ
【解像度】普通
【分離感】普通
【音場】広い
【フィット感】普通
【取り回し】良い
【ドライバー】平面磁界駆動型ドライバー+1DDー+1BA
【発売当時の値段】19900円ぐらい
【筆者が購入した値段】中古で1万円ぐらい
 

f:id:tonchinkan_ear:20210710142407j:plain

f:id:tonchinkan_ear:20210710142417j:plain

f:id:tonchinkan_ear:20210710142424j:plain

f:id:tonchinkan_ear:20210710142423j:plain

f:id:tonchinkan_ear:20210710142428j:plain

f:id:tonchinkan_ear:20210710142336j:plain

 

TRI Audioは中国系のイヤホンセラーのブランドだ。

 

以前にもTRI-I4というイヤホンを発売。美しい金属製のハウジングと豪華な付属品、Knowles製のBAドライバーを搭載しながらも、7000円前後のリーズナブルな金額で好評を博した。

 

このTRI-I3I4に比べて1万円以上高い金額で発売され、平面磁界駆動型ドライバーなる聞きなれないドライバーを搭載。

 

誰しもが、このイヤホンが「当たり」か「はずれ」なのか気になったと思うが、蓋を開けてみると各レビュアー界隈で高い評価を得ており「名機」としての評価が定着した。

 

視聴ができない中華イヤホンで比較的高額な事もあり、気になっている方も多いと思うのでレビューしていこう。

 

1、音質以外の評価

パッケージは価格相応に高級感があり、ポーチもエレガントだ。

 

ケーブルも高級感があり取り回しも良く、ケーブルをまとめるバンドも付いているため使い勝手が良い。

 

イヤーピースは3種類。白い物、緑の物、あとはコンプライ系のフォームタイプのものだ。

 

白い物が中低音重視、緑の物が中高音重視、コンプライタイプは低音重視という印象だ。

 

白い物が一番バランスが良く、TRI-I3の力を発揮できる気がする。緑の物は腰高なサウンドで、明瞭ではあるが少し不自然なバランスに感じる。

 

フォームタイプのものは装着感が良い。高音の減衰が多少あるが十分選択肢になりうる。

 

ただ、より良いサウンドを求めるのであれば市販の別のイヤーピースに替えた方が良いかもしれない。

 

耳への装着感も比較的良好だ。

 

2、音質評価

全体的に低音が支配的な音ではあるが、矛盾して繊細な高音も出ており、何系のイヤホンと説明しづらいものがある。

 

高音は平面磁界駆動型ドライバーのせいか、繊細な音が鳴っている。

 

中音域も繊細で、楽器の音をリアルに、丁寧に、描写する。

 

低音は上質で量感もある。音が篭ったように感じる方もいるかもしれないが、このイヤホンは解像度重視のイヤホンでは、そもそも無い気がする。

 

ボーカルの表現が悪いわけではないが、そこに重点が置かれていない印象がある。

 

例えば女性ボーカルのK-POPを聞いても、ボーカル以上にシンセサイザーや楽器の音が目立ってくるような印象だ。

 

EDMなんかはパワフルにスピード感をもって鳴らしてくれるので向いていると思う。あとは古くて音質の良い音源=オールドロックには滅法強い。

 

どのジャンルもTRI-I3独自の鳴らし方をするので、その音を好きになれるかなれないかという部分が大きいと思う。

 

モニター的ではなくリスニングライクなサウンドと認識しており、昨今の中華イヤホンでは珍しく、リズム隊に重点があてられた個性的なサウンドと言える。

 

【イヤホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】

 

iPhone 8 +xDuoo XD-01 + Amazon Music HDによるサブスク音源

JO1/CHALLENGER(Special Edition) - EP(20213rdミニ)

・ミツメ/ささやき(J-POP,ロック)

三浦大知/球体(J-POP)

 

●Astell&Kern A&norma SR25(直挿し) + Amazon Music HDによるサブスク音源

Lee Konitz Nonet/Old Songs New(ジャズ)

Alfa Mist/Structuralism(ジャズ)

Rose/S(K-POP,女性ボーカル)

Respire/Black Line(ポストメタル)

Ausecuma Beats/Ausecuma Beats(ワールドミュージック,アフロビート)

マイケル・ジャクソン/Off the Wall(ソウル,R&B)

TOOL/Fear Inoculum(モダンヘヴィネス)

・キングス・オブ・コンビニエンス/Peace Or Love(アコースティック)

 

私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。

かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △

 

www.youtube.com

ダンス要素があるポップス、三浦大知の音源なんかは、パワフルな低域でビート感もあり、楽しく鳴らす。

 

www.youtube.com

この手のオールドロックの高音質音源は躍動感が凄まじい。とにかく古いロックを中心に聞くという方がいたら、このイヤホンは家宝になるのではないだろうか?

 

www.youtube.com

最適解ではないものの、メタルのような音楽も楽しく表現する。ギターの音なんかはライブ感を持って鳴らされて、目の前で演奏されているかのようだ。

 

【総評】

 

ドライバーの構成、実際の音、共に個性的なイヤホンだ。またイヤーピースやケーブルによる大きな変化も望めて、ポテンシャルも十分過ぎる。

 

マニア向けの扱いがいのあるイヤホンと言える。所有欲の満たされる1本。

 

【点数】 ★★★★★★★★ 8/10