私はイヤホンハンター

オーディオで破産!生活保護まで、あと一歩!!

Alpha & Delta「D3」シンガポールからエントリークラスのじゃじゃ馬イヤホン!!

【高音】★★★★★

【中音】★★★★

【低音】★

【傾向】ドンシャリ

【解像度】悪い

【分離感】普通

【音場】普通

【フィット感】少し悪い

【取り回し】普通

【ドライバー】1DD

【発売当時の値段】7700

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★良い点★

・高音がよく出る!

・ボーカルがよく聞こえる!

・ピアノの音が綺麗で良い!

 

★悪い点★

・低音の質が悪い。音が割れているように聞こえたり、こもって聞こえる

・高音が刺さる

・高音が硬すぎると感じる人もいそうだ

 

シンガポールのブランド、Alpha & Deltaという新進気鋭のIEMメーカーからの発売。

 

D6」「D3」が日本国内発売の第一弾となり、「D3」はいわゆるエントリーモデルにあたる。

 

イヤホンの素材としては珍しい鋳鉄が採用されている。

 

1、音質以外の評価

付属品はかなり豪華で、皮のケースから、通常のシングルシリコンイヤーピース、ダブルフランジ、トリプルフランジ、コンプライ系のウレタンイヤーピースまで付いてくる。

 

更にはシュア掛け用のイヤーフックや、ケーブルの固定クリップまで付いてくる。

 

皮のケースは高級感があり所有欲が満たされる。

 

イヤーピースは全て試してみたが、シングルのシリコンイヤーピースが一番良いと感じた。

 

ダブルフランジやトリプルフランジだとボーカルが強調されるものの、元々刺さりやすい音質なのが更に刺さりやすくなり、低音の質もシングルより下がって聞こえる印象だった。

 

装着感に不満がある方はウレタン型イヤーピースも悪くない選択肢になるだろう。

 

ハウジングはかなり小さいのだが、この小ささ故に持つ場所に困り、耳に上手くフィットさせる事が難しい。

 

それにもまして付属のイヤーピースは装着感が悪いものが多く、耳から抜けてしまう事も多々あった。

 

ただ音質に関しては純正イヤーピースだけあって、同イヤホンに向けて作られているのか及第点以上と感じた。

 

ケーブルクリップが付属するが、タッチノイズはほとんど無いためクリップは不要に感じた。

 

2、音質評価

ハッキリ言って、人には薦めづらい、じゃじゃ馬イヤホンだ。

 

高音はかなり硬くて鋭く容赦なく刺さってくる。音源によっては視聴が困難なレベルではないかと感じる程。

 

エージングによって多少は落ち着くだろうが、そんな悠長に聞いていられるような音質ではない。

 

ただ利点もあり、女性ボーカルがよく聞こえるのは勿論、ピアノの音もかなり綺麗に聞こえる。

 

中音域は比較的明瞭で、ボーカルは他の帯域に埋もれず、アコースティック系の楽器の音は繊細で綺麗に再生される。

 

ただボーカルに関してはクールで抑揚がないと感じる方もいそうだ。

 

低音だが、これが問題である。量感が大してあるわけではないのに、こもったり、ヒビ割れた音のような印象を与える。

 

大昔の1000円以下のイヤホンとかで聞こえるような、低音の質感なのだ。

 

これによって、エレキギター等の音がヒビ割れて聞こえ、聞くに堪えない音源もある。

 

【イヤホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】

 

iPhone 8 + Fiio Q5s(AAC接続) + AM3D +Amazon Music HDによるサブスク音源

清水翔太/HOPE(J-POP,ヒップホップ)

 

OPPO Reno3a + Fiio Q5s(LDAC接続) + AM3D + Amazon Music HDによるサブスク音源

Pom Pom Squad/Death of a Cheerleader(ロック,女性ボーカル)

 

●Astell&Kern A&norma SR25(3.5mm 直挿し) + Amazon Music HDによるサブスク音源

Grave Miasma/Abyss(デスメタル)

BIGYUKI/Neon Chapter(ジャズ)

BREIMEN/Play time isn't over(ロック)

MARiA/うたものがたり(アニソン,女性ボーカル)

Eve Owen/Don't Let The Ink Dry(フォーク,女性ボーカル)

 

●Astell&Kern A&norma SR25(3.5mm 直挿し)

・ジェニーハイ/ジェニースター(J-POP,女性ボーカル)

 

私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。

かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △

 

【総評】

低音がこもって聞こえる印象なので、必然的にピアノ+声だけのバラードや、音数の少ない音源がよく聞こえる形になる。

 

女性ボーカルのバラードや、ピアノジャズに関してはお値段相応の良い響きをする音源もあり、型にハマった時は結構爽快だったりもする。

 

反対にデスメタルのように音数が多く、低域を重視する音源はてんで駄目で、分離も悪く音もダマのようにまとまって聞こえる。

 

100均のイヤホンでも、もう少しマシな音を鳴らすのではないかと思った。

 

良いと感じる瞬間もあるのだが、あまりにも音源を選ぶのと、ピッタリハマッた音源ですら高音がキツイと感じる事もあり、耳を守るためにも長期的に使うのは困難と感じてしまうイヤホンだった。

 

【点数】 ★★★★★ 5/10