【高音】★★★★★
【中音】★★★★
【低音】★★★
【傾向】ドンシャリ
【解像度】良い
【分離感】良い
【音場】普通
【フィット感】やや悪い
【取り回し】普通
【ドライバー】1DD
【発売当時の値段】15000円
★良い点★
・どこまでも伸びる高音
・スピード感のあるチューニング
★悪い点★
・低音が足りないと感じる人も多そう
・良くも悪くも個性的で原音破壊的
intimeの14周年記念のイヤホンで、eイヤホンスタッフのたっくんがチューニングしたイヤホン。
eイヤホン限定での発売となる。
1、音質以外の評価
イヤーピースはaet07という優秀なイヤーピースが付属するため装着感は良好。
ステムがかなり大きめのため、私は普段より1サイズ下のSサイズのイヤーピースを使用した。
元々、耳掛けを想定していないであろうケーブルなので直接耳に差すが、筐体が重く、移動中に装着感が悪くなり、落ちそうになったり、低音が抜けるような印象がある。
碧Ti3の4.4mm版のようにイヤーフックを付属して、耳掛けを想定した作りにしてほしいと思った。
またケーブルは以前のミドル機種である「煌」や「轟」に付属していたものとは異なり、安っぽいゴムゴムとしたケーブルだ。
これはタッチノイズも酷く絡まりやすいとメリットが無い。また断線もしやすそうだ。
今回のイヤホンは14周年を記念した企画もののイヤホン。
本腰を入れて発売というわけではないのだろうが、それでも15000円と安くない金額を支払うのだから、ケーブルには、もう少し高級感があっても良いのではないかと思った。
2、音質評価
かなり尖ったチューニング。
高域は以前の機種「煌」でも、かなり極端に伸びる解像度高めの高音が出ていたが、今回はそれを凌駕するような解像度と伸びを感じた。
刺さりはしない絶妙なチューニングではあるが、金物の音がうるさいと感じる方も多そうだ。
中域はintimeらしく少し前に出て主張されており、ボーカルものも得意としている。ギターの音などもクールに鳴らす。
低域は良く言えばタイト、悪く言えば足りなく感じる。ただ音自体は上質で、完全に中・高音域のバックアップに回っているような印象だ。
個性的でかなり好きなチューニングだが、極端に感じるところも多く初心者には薦めづらいイヤホンだと感じた。
どちらかと言えばマニア向けのサブイヤホンと言った印象だ。
否定的な事も多数書いたが、このイヤホンで聴く音はかなり新鮮で、お気に入りの音源を聞き返したくなる衝動に駆られた。
昨今流行のボカロルーツのサウンドや、打ち込み系のポップス、特にスピード感のあるものとの相性は抜群で、解像度だけを取ったら3~4万円のイヤホンに匹敵すると感じた。
またMMCX端子なので色々とリケーブルも楽しみたいところだ。
既に廃盤になっている同社の銀コートケーブルにリケーブルしたところ、低音も少し多くなり、全体的にパワーアップしたような印象も受けた。
【総評】
久しぶりに、こんなにも低域を削ぎ落として中・高域に全振りしているようなイヤホンに出会った。
好みは分かれるだろうが、面白いイヤホンである事に間違いはないだろう。
【点数】 ★★★★★★★★ 8/10
【名機認定!!!】
【イヤホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
●Cayin N5ii(3.5mm 直刺し)
・D≒SIRE/終末の情景(ヴィジュアル系,ロック) ◎
●OPPO Reno3a + ベンチャークラフト SounDroid Vantam(USB接続) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・UNISON SQUARE GARDEN/Patrick Vegee(ロック) 〇
・サイダーガール/SODA POP FANCLUB 4(ロック) 〇
・Molested Divinity/Unearthing the Void(デスメタル) ◎
・Conton Candy/PURE - EP(ロック,女性ボーカル) ◎
【以下intime 銀コートケーブルにリケーブル済み】
●OPPO Reno3a + μAMP109G2 + Amazon Music HDによるサブスク音源
・最終定理論者/ORATORIO1 ◎