【高音】★★★★
【中音】★★★★
【低音】★★★
【傾向】弱ドンシャリ
【解像度】良い
【分離感】良い
【音場】普通
【装着感】普通
【発売当時の値段】42620円
★良い点★
・全体的に鮮明だが聞き疲れしない音質
・価格帯以上のパフォーマンス
・ビルドクオリティが高く所有欲が満たされる
★悪い点★
・とにかく鳴らしづらい
こちらはAUDEZE社のLCDシリーズとは別に発売されたSINEシリーズ。
BMWとコラボしたデザインの、コンパクトな平面駆動型のヘッドホンだ。
今回はこちらのヘッドホンをレビューしてみよう。
1、音質以外の評価
表面にはレザーが使われており、写真以上の高級感がある。良い意味で価格相応な品だ。
ケーブルのタッチノイズもなく、移動しながらの利用でも問題は感じなかった。
側圧は少し強めで、長時間使っていると耳が痛くなるような感覚はあった。
その分、遮音性は高い。
またイヤーパッドをくるっと回して平たくできるため持ち運びも快適だ。
こちらの製品はライトニングケーブルバージョンも存在する。
2、音質評価
まず音質どうこう以前に、めちゃくちゃ鳴らしづらい。
ライトニングケーブルバージョンが出ていることもあり、ポータブルで使うことも想定されているはずだが、下手なモニターヘッドホンよりも鳴らしづらいのだ。
スマホでは最大音量でも音量が足りないような状況。
ポタアンでもSounDroid Vantamでは鳴らし切れている感覚がなく、xDuoo XD-01やNIK58-TUBEでようやく鳴らせるような状況。
つまり出力の高いヘッドホンアンプを持っていないと真価が発揮できないのだ。
高域は鮮明だが刺さらない。ただ伸びや分離は良く、価格帯としても申し分ない。
中音域も明瞭、ボーカルは聞き取りやすい。
低域はタイトで、しっかりと鳴らせていればベースラインなども追える。反対に鳴らし切れていないと、ほとんど存在を感じられない。
平面駆動らしく、一切の濁りのないサウンド。個人的には少し固めのサウンドの印象だ。
音場が独特で左右に広がりはあるものの、あまり立体的には聞こえない。
個人的には、音源にもよるがジャズやクラシックを聴こうとは思えない。
ポップス、アコースティックあたりがおすすめ。ロックもいけるが、とにかくヘッドホンアンプなど再生環境に依存するところが大きい。
反対に言えば、再生環境さえ整えられるなら定価の4万前後よりもコスパが良いと言える。
ちゃんと鳴らせている時の音は2倍ぐらいの価格のヘッドホンとも対等に渡り合えるだけの音だと思えた。
【総評】
ある意味、上級者を唸らせるほどの鳴らしづらいヘッドホン。
ご自慢の機器で、是非ともチャレンジしてもらいたい。
私はポタアンと併用で外出時にも使ってみたのだが、低音の量感がないため少し音が聞こえづらいところがあるものの、ポータブルで聴ける音質としては、かなりの上位と感じた。
【点数】 ★★★★★★★ 7/10
【ヘッドホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
●Huawei P30 lite + ベンチャークラフト SounDroid Vantam(HUM Interconnect cable(3.5mm to 3.5mm)によるアナログ接続) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・ダニエル・バレンボイム & ウィーン・フィルハーモニー/New Year's Concert 2022(2022年,ウィーン・フィルハーモニーと共に新年を祝う,1時間44分)
●OPPO Reno3a + xDuoo XD-01(HUM Interconnect cable (3.5mm to 3.5mm)によるアナログ接続) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・MC TYSON/THE MESSAGE 4(2021年4th,西日本を代表するラッパー) 〇
・シズクノメ/単純的希望(2021年新世代バンド) 〇
・手越祐也/NEW FRONTIER(2021年1st) 〇
●Huawei P30 lite + xDuoo XD-01(HUM Interconnect cable (3.5mm to 3.5mm)によるアナログ接続) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・Windfaerer/Breaths of Elder Dawns(ブラックメタル) 〇
・フィロソフィーのダンス/愛の哲学(J-POP,女性ボーカル) ◎
・maeshima soshi/yet(J-POP) ○
●Huawei P30 lite + NIK58-TUBE(“AVINITY”のステレオミニ to ステレオミニのショートケーブルによるアナログ接続) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・Rei/QUILT((J-POP,女性ボーカル) ○
・Oumou Sangare/Timbuktu(ワールドミュージック) ○
・THE BACK HORN/アンドロギア(ロック) ◎
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。
※かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △