【発売当時の値段】41800円
FNS-PHONEはヘッドフォンケーブルに装着することにより、ヘッドフォンアンプのノイズを大幅に低減するためヘッドフォンの音質を劇的に向上させることが可能となります(公式より)
ヘッドホンとヘッドホン端子の間に挟んで使用するアイテム。
これ自体がDACとかではないので、音質が変わるなんて半信半疑だと思っていたが、レビューしてみよう。
テスト環境は下記の通りで、レビューを書くのに使ったヘッドホンはAKG K712 PROとSONY Z7M2だ。
●MacBook Air + Fostex HP-A4(Audioquest DragonTail + SHIELDIO UA3によるUSB接続) + Amazon Music HDによるサブスク音源
音源はヨルシカの「ただ君に晴れ」と、神山羊の「色香水」を使用した。
ヘッドホンやドライバーが変わるわけじゃないので音の傾向が同じなのは勿論だが、あまりヘッドホンに詳しくない方が聞いても、明らかにわかるぐらいの変化を感じられた。
解像度が高くなり、膜が取れたような印象。結果的に見通しがよくなり、高域はヘッドホン本来の性能よりも伸びて聞こえるように感じた。
余分なノイズもなくなる印象だが、低域に関しては量感が減ったと錯覚する部分もあった。
Z7M2に関しては低域の存在感はそのままに、低域がタイトで締まりが良くなり、低域自体の質が向上したように感じた。
K712に関しては低域の解像度が上がったと言えば聞こえはいいが、線が細くなったような印象もあり、低域の沈み込みを重視するようなR&BやJAZZのようなジャンルに関してはFNS-PHONEを挟まない方が良いのではないかと感じた。
ただ、私は元々が低域重視のドンシャリ寄りのチューニングが好きな人間なので、当たり前の事ながら、聴く人によっては上記の感想とは変わってくるだろう。
正直、この微細な変化に4万円を支払えるかは個人の価値観によるところが大きいとは思うが、1本あれば全てのヘッドホンに使えると思えば、ヘッドホンを多数所持している人間にとってはコスパが良いと感じるかもしれない。