【高音】★★★★
【中音】★★★★
【低音】★★★★★
【傾向】ウォーム
【解像度】悪い
【分離感】普通
【音場】普通
【装着感】普通
【発売当時の値段】不明
他に比較できるようなレトロヘッドホンを持っていないため、普段に比べて簡易的なレビューとさせていただく。
ヘッドホンアンプはFOSTEX HP-A4をMacBook AirにUSB接続(AudioquestのDRAGON TAILを使用してTYPE Cポートに接続)したものを使用した。USBケーブルは純正の付属品を使用。
高域は出てはいるが、ドカッとした印象の重い音でキラキラした印象はない。
中音域は割と明瞭でボーカルがしっかりと聞こえる。リズム隊の音は少しこもった印象だ。
低域は割と量感はあるのだが、こもった印象があり、明瞭さは足りないと感じた。
全体的にウォームで優しい音という印象だ。
Aimerの「残響散歌」を聞いたところ、音がこもって聞くに耐えない印象だったが、ヨルシカの「ただ君に晴れ」を聞いた時はボーカルも明瞭で悪くないと感じたので、昨今の音楽でも相性の良し悪しがあると感じた。
ジャズのロバート・グラスパーの「オーヴァー」を聞いたところ、ピアノの優しい響きが心地よく、低音の多さもムーディーに感じたので、ジャズとは相性が良いかもしれない。
またクラシックアーティストのマックス・リヒターの「Richter: Prelude 6」を聞いたところ、ピアノの音が心地よく、高域に特徴があるヘッドホンかもしれないと感じた。
全体的な抜けの悪さは好みが分かれそうだが、独特のまったりとした雰囲気に心地よさを感じる人はいそうだ。
クラッシュの「ロンドン・コーリング」や、ザ・フーの「無法の世界」などの古い曲も試してみたところ、やはり古い曲のが現代の曲に比べて相性は良いと感じるが、ロック系の楽曲だと少し高域がキツく感じた。
比較的パワーのあるFOSTEX HP-A4のローゲインで、ダイヤルを半分ぐらい回す必要があったので鳴らしづらいヘッドホンだと感じた。
またこちらは、4ch再生ができる珍しいヘッドホンなので、当然の事ながら4ch再生できる機材があれば、また違った印象の音を奏でるのかなと想像できる。
【総評】
定価もわからず、他にレトロヘッドホンを持っていないので比較は難しいのだが、音だけで言えば特筆するべき点はないと感じた。
高域が明瞭な割には低音のこもった印象のせいで、抜けが悪くウォームな印象を受けるヘッドホンだ。
オールド・ロックも悪くないが、クラシックやジャズで本領を発揮するのではないかと個人的には感じた。
【点数】 ★★★★★★★ 7/10