【高音】★★★★
【中音】★★★★
【低音】★★★★
【傾向】フラット
【解像度】普通
【分離感】普通
【音場】広い
【フィット感】やや悪い
【取り回し】普通
【ドライバー】1BA + 1DD
【発売当時の値段】49800円
★良い点★
・フラットなチューニング
・広い音場
★悪い点★
・沈み込みが浅くパンチのない低音
・耳に蓋をするような独特な装着感
こちらはAURISONICSというアメリカのメーカーから2014年に発売されたIEMだ。
AURISONICSと言えばFenderに買収されたことで有名で、FenderのIEMはAURISONICSのイヤホンの特徴的な形状を受け継いでいる。
今回はこちらのイヤホンをレビューしてみよう。
1、音質以外の評価
Fenderのイヤホンでも使われているSureSeal Tipsが付属している。
見た目はシンプルで個人的には好きだが、約5万のイヤホンとしては少し安っぽく見える。
ステムが短く、耳の奥まで入らない印象。耳に蓋をするような装着感は好みがわかれそうだ。
体温で吸い付くSureSeal Tipsは優秀で、割とフィット感はよく感じた。
ただ遮音性は微妙で、騒音が激しい外よりも、家の中のが音は細部まで聞こえるように感じた。
2、音質評価
高域は明瞭だが余韻は少なめで割とアッサリとした印象だ。
中音域は少し前に出る印象だ。男性ボーカルよりは女性ボーカルのが得意に感じた。
低域は適度な量感があるが、控えめに感じた。
全体的にフラット、音場の広さ故に個性的な音に感じた。
色々と聞いてみたが、ジャズは音に包まれるような感覚でコンサートホールで見ているようで好印象だ。
また女性ボーカルは誇張して聞こえるので、ボーカル好きには良いかもしれない。
ただ割とクールでアッサリめの表現は好みが分かれそうだ。
大編成のクラシックやロックを聞いた時は、もっと低音に沈み込みやパンチが欲しいと感じてしまった。
有名なイヤホンではないがfinalのF7200と音の広がり方が少し似ている気がした。
ただF7200は開放的でほとんどスピーカーに近い鳴り方なのに対し、ASG1PLUSはあくまで密閉された空間の中で音場が広いという印象を受けた。
【総評】
フラットで音場が広いのが好きな人には良いかもしれない。
個人的には悪くはないが、少し面白みに欠ける音に感じた。
少なくともノリノリで音楽を聞きたい時に選ぶイヤホンではない気がした。
また5万円出せるなら、現在は他にも優秀なイヤホンがたくさんあるので選択肢に上がるイヤホンではないとも思った。
とは言え、デザインも個性的だし、どうにも捨てがたいイヤホンで。コレクションとして保管したい気持ちがあるのも事実だ…。
【点数】 ★★★★★★★ 7/10
【イヤホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
●Huawei P30 lite + xDuoo XD-01(DITA Truth Interconnect 3.5 to 3.5 Mini Cableによるアナログ接続) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・OKAMOTO’S/Flowers(ロック) ○
・ヤング・ファーザーズ/Heavy Heavy(ポップス) ○
・Chilli Beans./mixtape - EP(J-POP,女性ボーカル) ○
・Mivos Quartet/Steve Reich: The String Quartets(クラシック) ○
・reGretGirl/tear(ロック) ○
・佐藤千亜妃/TIME LEAP - EP(J-POP,女性ボーカル) ○
・小曽根啓/Unison (feat. 小曽根 真)(ジャズ) ◎
・スガ シカオ/イノセント(J-POP) ○
・クマリデパート/コスモデパート(アイドル,女性ボーカル) ◎
・堂村璃羽/夜景(ヒップホップ) ○
・塩入冬湖/大天国 - EP(J-POP,女性ボーカル) ◎
●Calyx M(3.5mm 直刺し)
・やなぎなぎ/ポリオミノ(アニソン,女性ボーカル) ◎
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。
※かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △