【高音】★★★★
【中音】★★★★
【低音】★★★★★
【傾向】ウォーム
【解像度】普通
【分離感】普通
【音場】広い
【装着感】良い
【発売当時の値段】51000円
★良い点★
・ウォームで質の良い低音
・広い音場でスピーカーのような鳴り方
★悪い点★
・解像度重視の音ではないので好みは分かれそうだ
こちらは2013年当時のBowers & Wilkinsのフラッグシップヘッドホンだ。
後に無線バージョンも発売されたが、今回は有線バージョンをレビューする。
1、音質以外の評価
キャリングケースとともに高級感のある見た目で所有欲は十分に満たされた。
装着感も良好。ポータブルヘッドホンとしては少し大きめだが特に重いとは思わなかった。
側圧は少し強めだが長時間使用しても頭が痛くなるようなことはなかった。
また遮音性も良くて外部からの音が気になるようなことは特になかった。
2、音質評価
高域は鮮明だが低域が強く出ている印象があり全体の中では印象薄めだ。ただし足りないという印象もなかった。
中音域はボーカル表現が特に素晴らしく声に生々しさがあると感じた。
低域がこのヘッドホンの一番特徴的な部分でウォームで包み込むような音だ。
アタック感のある音ではないが、スピーカーで音楽を聞いているかのような、深いところから音が這い上がってくるような感覚を覚えた。
ポータブルヘッドホンのチューニングとしては1つの完成形とも言える素晴らしさだ。
価格帯としては並外れた解像度を持つわけではないが、スピーカーライクな低音重視の音は自然に聞こえ、尚且つ聴いてて楽しくなるようなチューニングだと思った。
低音の量感があるが、向いているのはポップスやジャズ、クラシック辺りだと感じた。
激しいジャンルを聴くには音が落ち着きすぎているような気もするが、EDMなんかを聴くとそれはそれで楽しかったりして、音楽をP7の色に染めてしまうような印象だ。
またボーカルもの、特に女性ボーカルの生々しさは凄まじいものがあるので体験してみてほしい。
ノイズキャンセリングヘッドホンが流行った今でも、このオリジナルティのある音質は敢えて持ち運びたくなるような魅力を兼ね備えていた。
またiPhone対応のリモコンが付いているのだが、これで快適に操作もできるし、スマホ直挿しでも問題なく高音質で再生されたので、漠然と音が良いヘッドホンを探しているライトユーザーの方にもおすすめだ。
【総評】
スピーカーライクな鳴り方をするヘッドホンと言えば他にはFocal社のヘッドホンがあるが、いかんせん価格帯が高すぎるので、P7に関しては50000円以下でこの音が出せていることがリーズナブルにすら感じた。
ファッション性も音質も兼ね備えており間違いなくポータブルヘッドホンの名機だ。
【点数】 ★★★★★★★★★ 9/10
【名機認定!!!】
【ヘッドホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
●iPhone 8(Apple Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・Theo Croker/BY THE WAY - EP(ジャズ) ◎
・Le Makeup/Odorata(R&B) ○
・Leon Fanourakis, SANTAWORLDVIEW & Xansei/XEONWORLDVIEW(ヒップホップ) ○
・Yaffle/After the chaos(クラシック) ◎
・Seimei/The Truth Of The Myth(EDM) ○
・NITRODAY/I'll Never Cry (from tomorrow)(ロック) ○
・Anonymouz/11:11(J-POP,女性ボーカル) ◎
・HIROBA/HIROBA(J-POP) ◎
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。
※かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △