【高音】★★★★
【中音】★★★★★
【低音】★★★★★
【傾向】ウォーム
【解像度】普通
【分離感】普通
【音場】広い
【装着感】普通
【発売当時の値段】199ドル(約23000円)
★良い点★
・広い音場
・スピーカーのような鳴り方
・聴き疲れしないチューニング
★悪い点★
・HD650に比べると少し安っぽい見た目
こちらはアメリカのグループ購入型オンラインサイトMassdropと、Sennheiserのコラボ製品だ。
HD650をベースに作られており、塗装などが省かれ簡易的な見た目になっている以外はHD650と同等の性能のようだ。
私はオリジナルを聞いたことがないので比べることはできないが、今回はこちらのヘッドホンをレビューしてみよう。
1、音質以外の評価
簡易的なパッケージだが元々が高級ヘッドホンなのもあり貫禄があった。
またヘッドホンが入っている箱自体は丈夫で重量感のあるものだ。
ヘッドホン自体は確かに本家と比べると安っぽい感じはするものの、これはこれで良いと感じるシンプルな見た目だ。
装着感は少し側圧強めだがイヤーパッドが柔らかく、不快感や、長時間使用することによる疲れは特に感じなかった。
またハイエンドヘッドホンとしてはかなり軽い部類だと感じた。
2、音質評価
高域は出ているものの全体の中では存在感の薄い印象だ。
女性ボーカルは伸びるが、金物のキラキラ感が好きな方は別のヘッドホンのが良いと感じた。
中音域はボーカルは明瞭。楽器の音も明瞭だが、昨今の解像度重視の音ではなく、どちらかと言うと雰囲気重視な印象だ。
低域は量感も十分でタイトだがしっかりと出ていた。音に包まれるような感覚があった。
オールマイティーなヘッドホンだが、その鳴り方はスピーカーに近く、一般的なハイエンドヘッドホンとは別の個性を持っていると感じた。
またヘッドホンとは思えないほどの圧倒的な音場の広さと空間表現能力で、この部分が唯一無二の性能だと感じた。
この音に慣れたら、このヘッドホン以外では音楽を聴く時に違和感を感じることもあるだろう。
間違いのない名機だが、重ねて言うように解像度が特別に高いわけではないので、EDMやボカロ、最近の電子音楽などを、スピード感を持って聴きたい方は別の選択肢があるかもしれない。
ジャズやクラシックが得意ではあるが、ポップスやロックでも素晴らしい音を奏でてくれた。
ただ、かなり鳴らしづらいヘッドホンなので、良い機材で鳴らさないと全体的に音がボヤけてしまうような印象だ。その点だけ要注意だ。
他に変わりがないという意味でも1本は持っておきたいヘッドホンだ。
【総評】
このヘッドホンが20000円前後で買えるなんて凄いコストパフォーマンスだと感じた。
間違いなくお値段以上の価値があると思える1本だった。
【点数】 ★★★★★★★★ 8/10
【名機認定!!!】
【ヘッドホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
●DENON DCD-50 + DENON DA-310USB(COAX端子を使った光デジタル接続 + ヘッドホン端子使用)
・aespa/GIRLS(K-POP,女性ボーカル) ○
・パスピエ/ukabubaku(J-POP,女性ボーカル) ○
・TWICE/Celebrate(K-POP) ○
・KANA-BOON/Origin(J-POP) ○
・BILLIE HOLIDAY/SONGS FOR DISTINGUE LOVERS(ジャズ) ○
・日食なつこ/アンチフリーズ(J-POP,女性ボーカル) ◎
●DENON DCD-50 + Olasonic NANO-UA1(COAX端子を使った光デジタル接続 + ヘッドホン端子使用)
・RYUTist/(エン)(アイドル,女性ボーカル) ○
・LISA/LANDER(アニソン,女性ボーカル) ○
●MacBook Air + Fostex HP-A4(SHIELDIO UA3 + Audioquest DragonTailによるUSB接続) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・ザ・バッド・プラス/The Bad Plus(ジャズ) ○
●DENON DCD-50 + + Valve X SE(TUNG-SOL 12AU7 6189に真空管交換済み)(ACROSS750 RR V2によるRCA接続)
・BTS/BTS, THE BEST(K-POP) ○
・ZORN/新小岩(ヒップホップ) ○
・Uru/コントラスト(J-POP,女性ボーカル) ○
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。
※かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △