【高音】★★★★★
【中音】★★★★★
【低音】★★★
【傾向】フラット
【発売当時の値段】3000円前後
★良い点★
・解像度が上がりメリハリのある音になる
★悪い点★
・ケーブルが硬くて取り回しが悪い
・上位機種のリケーブルでは効果が薄い
こちらは配線用のケーブルとして有名なBELDEN 88761をAKGのヘッドホンのリケーブルとして発売したものだ。
プロケーブルやAmazonで販売されており、安価で有名なケーブルなので興味を持つ方も多いだろう。
またプロケーブルに載っている購入者コメントの大袈裟とも思える内容に半信半疑な方もいるはずだ。
今回はこちらのケーブルをレビューしてみよう。
1、音質以外の評価
硬い。これは商品紹介にも書かれているが、おそらく知らずに買った人の大半は驚くのではないだろうか?
タッチノイズなんて当然のようにあるし、そもそもヘッドホンケーブルの硬さではない。ビーフジャーキーのような硬さだ。
当然取り回しが悪いので、自宅であまり動き回らない環境で使うのに適しているだろう。
2、音質評価
高域はかなり鮮明になる印象。
中音域もより明瞭になった。
低域はタイトと言えば聞こえはいいが、量感としては元より少し減ったような印象を受けた。
私の家にあるヘッドホンだとK240、Q701、K712 PRO、この3つのヘッドホンでリケーブルが使えるので全てで試してみた。
まずK240との相性は抜群だ。解像度が一気に上がり、高域がより伸びる印象を受けた。
当然ユーザーの好みもあるだろうが、K240に関しては明確にパワーアップしたという印象が強かった。
特にロック系の音楽はリケーブル後のが特に解像度も高くスピード感のある音像で楽しめた。
Q701で使用した場合は変化の傾向としては同じで、よりパキパキとしたメリハリのある音になった気がした。
悪くはないが、高域は強調されすぎる嫌いもあるし、正直純正のケーブルの方がバランスは好ましく感じた。
音源や好みにもよるが、純正ケーブルからの圧倒的なパワーアップを期待すると違うかもしれない。
K712 PROに関しては申し訳ないが純正ケーブルのが全体のバランスとしてよく感じた。
低域はタイトになり、変化の傾向としては前述の2本と変わらないのだが、全体的に純正ケーブルより安っぽい音に感じた。
私はK712 PROのウォームな低域を気に入っているので、その良さが削がれたようにも思えた。
結論を言うとK240をパワーアップさせたい人には良いケーブルだが、それ以外には特に必要性は感じなかった。
ただK240との組み合わせはかなり良くて、ヘッドホンとケーブルを買っても1万円ぐらいで収まることを考えると超絶コスパだと感じた。
【点数】 ★★★★★★★★ 8/10
【ケーブルレビューに使った音源,アルバム】
★AKG K240をリケーブルした場合★
●DENON DCD-50 + DENON DA-310USB(COAX端子を使った光デジタル接続 + ヘッドホン端子使用)
・cali≠gari/cali≠gariの世界(ロック,ヴィジュアル系) ◎
・HIGH VOLTAGE/1 (one)(ロック) ○
・大貫妙子/Sunshower [Bonus Tracks](J-POP,女性ボーカル) ◎
★AKG K701をリケーブルした場合★
●DENON DCD-50 + DENON DA-310USB(COAX端子を使った光デジタル接続 + ヘッドホン端子使用)
・岡林信康/わたしを断罪せよ(フォーク) ○
●DENON DCD-50 + Valve X SE(TUNG-SOL 12AU7 6189に真空管交換済み)(ACROSS750 RR V2によるRCA接続)
・Oscar Peterson/Solo [Live](ジャズ) ◎
●SONY CAR DISKMAN(直刺し)
・aiko/桜の木の下で(J-POP,女性ボーカル) ○
★AKG K712 PROをリケーブルした場合★
●DENON DCD-50 + DENON DA-310USB(COAX端子を使った光デジタル接続 + ヘッドホン端子使用)
・HY/Confidence(J-POP,女性ボーカル) ○
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。 ※かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △