【高音】★★★★★
【中音】★★★★★
【低音】★★★
【傾向】フラット
【解像度】良い
【分離感】普通
【音場】広い
【フィット感】普通
【取り回し】普通
【ドライバー】1BA + 1DD
【発売当時の値段】62640円
★良い点★
・めちゃくちゃ伸びる高域
・繊細なボーカル表現
★悪い点★
・暗い低域が好みが分かれそうだ
フランスのメーカーからのIEMだ。
同時発売のES3に比べ、よりダークなトーンにフォーカスしたサウンドとのことだ。
今回はこちらのイヤホンをレビューしてみよう。
1、音質以外の評価
かなりシンプルなデザインのハウジング。
様々なファッションに合わせやすい反面、6万円のイヤホンとしては特別感に欠けるとも感じた。
ケーブルの細い黒のケーブルで使い勝手は良いものの高級感があるわけではなかった。
キャリングケースは使いやすく、イヤーピースも通常のシリコン、ダブルフランジ、コンプライと、様々な種類が同梱されていた。
通常のシリコンはやや装着感が悪く感じたので、密閉感があるダブルフランジとコンプライの使用がおすすめだ。
ただコンプライは低域が充実する反面、少し高域が減衰するような印象があった。
2、音質評価
高域は明瞭。特に女性ボーカルの伸びは青天井で、こんなにも突き抜けるものなのかと感動した。またよく伸びて余韻も感じさせる高域だが刺さるような印象はなかった。
中音域は明瞭。ボーカルは男女ともに得意だ。
低域は適度な量感があり、ウォームで暗い印象だ。割と癖のある低域で、この帯域が評価を分けると感じた。
値段相応のポテンシャルは感じるものの、一般的には評価されなさそうな音だと思ったのが本音だ。
まずは音場はかなり広め。そのためクラシックなんかも悪くない。ジャズは個人的な好みだがもう少し低域に沈み込みがほしいところだ。
一番聞いていて良いなと思ったのは女性ボーカルのポップス。アコースティックなものやバラードものが特におすすめだ。
分離は良いのだが、いかんせん低域にスピード感がなく、実際の曲の速度より遅く感じた。
音数が多すぎる曲もあまり向いていない気がした。反対に曲をじっくりと聞きたい方には良いと思えた。
低域の量感があるため、グルーヴ感は割と強めだ。R&B調のポップスなんかは心地よく聴けた。
めちゃくちゃ伸びる高域があるのに、低域が暗くてウォーム。こもっているような印象はないもののスッキリした音像にならないので、このあたりが好みが分かれそうだ。
相性の良い曲が限られそうだが、ハマった時の表現力は価格相応の感動があった。
【総評】
ハッキリ言って曲を選びすぎるので定価だったらあまりおすすめしない。ボーカルメインのポップスを暗い感じで聞きたい人にはおすすめだ。
ただ個性的な音で他に替えが効く感じではないので、個人的には処分しない予定だ。
【総評】 ★★★★★★★★ 8/10
【イヤホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
●Xiaomi Redmi Note 13 Pro 5G + Fiio Q5s(LDAC接続) + AM3E + Amazon Music HDによるサブスク音
・ジョン・バティステ/Beethoven Blues(クラシック,ジャズ) ○
・ジャズメイア・ホーン/Messages(ジャズ) ◎
・麻倉もも/ChouChou(J-POP,女性ボーカル) ◎
・安部勇麿/Hotel New Yuma(J-POP) ◎
・ファントムシータ/少女の日の思い出(アイドル,女性ボーカル) ◎
・楠木ともり/吐露(アニソン,女性ボーカル) ◎
・MISAMO/HAUTE COUTURE(J-POP,女性ボーカル) ◎
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。
※かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △