【高音】★★★★★
【中音】★★★★★
【低音】★★★★★
【傾向】ドンシャリ
【発売当時の値段】13800円
こちらはSHUREが自社のイヤホンSEシリーズ向けに発売したワイヤレスケーブルだ。
左右完全分離型ではなく、ケーブルで繋がっているタイプのワイヤレスだ。
また元々、RMCE-BT1という初代のケーブルもあるが、こちらのBT2は「プレミアムワイヤレス イヤホンケーブル」と銘打っており、apt-x HDなどの高音質コーデックにも対応するなどパワーアップを果たした。
今回はこちらのケーブルをレビューしよう。
まず見た目はミニマル。特に飾り気はなく、ケーブル自体に高級感があるとは言い難い。
初代のケーブルは首の後ろにケーブルを回すことを前提としていたが、今回はクリップでシャツの襟元などにケーブルを固定して、前から耳に掛けるようなイメージだ。
そのためケーブルはかなり短めになっていた。襟元に固定することが前提なのはわかるが、個人的にはもう少しケーブルの長さがあっても良いと思った。
胸ポケットなどで固定してもケーブルが耳まで届かなかったり、引っ張られてしまうぐらいに短いからだ。
またクリップ部分が固くて大きく開かないため、Tシャツ程度の厚みであれば容易に挟める反面、冬物のアウターなどに挟むのは手間取った。
もう少し開きやすく挟みやすいクリップだと良かった。
それ以外の部分は特に使い勝手で問題はないと感じた。
またマルチペアリングに対応しているのが便利で、私のようにスマホとDAPを両方持ち歩いているような人間には重宝する品だった。
そして今回はSE215SPE、SE425、SE535LTDにそれぞれケーブルを繋げて試してみた。
★SHURE SE215SPE★

ワイヤレスになって音が劣化するかと思っていたのだが、かなり音が良かった。純正ケーブルでスマホに直挿しするよりもRMCE-BT2を使った時の方が音が良く思えた。
まずは出力が強めで、ワイヤレスと言えばペラペラな音になる印象だったが、RMCE-BT2に関してはUSB DACで音質や出力を強化したような感覚があった。
特に高域やドラムの音や存在感はデフォルトのケーブルで有線接続するよりも強く感じ、音が立体的に感じた。元の音質に輪をかけて、ロックやライブ音源に向いているような印象を受けた。
●Fiio JM21(apt-x接続)
・Various Artists/ACIDMAN Tribute Works(J-POP,ロック) ◎
・bacho/Boy Meets Music(ロック) ◎
●Xiaomi Redmi Note 13 Pro 5G(apt-x接続) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・Nothing's Carved In Stone/Fire Inside Us(ロック) 〇
・サンボマスター/Naked E.P. - EP(ロック) 〇
・ONE OR EIGHT/GATHER(J-POP) 〇
・w.o.d./YOU ONLY LIVE ONCE EP(ロック) ◎
★SE425★

デュアルBAのイヤホンと言えば、やはりワイヤレスでは鳴らしきれないのではないかと危惧していたが、全く問題なかった。むしろ有線以上にパワフルに感じた。
SE215に比べればタイトで痩せ細っているが低域の迫力も十分。高域やボーカル帯域の繊細さなどは425の本来の魅力を再現しており、非常に万能なサウンドに思えた。
●Xiaomi Redmi Note 13 Pro 5G(apt-x接続) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・UA/NEWME(R&B) 〇
・Say Anything/...Is Committed(ポストパンク) 〇
・坂本慎太郎/ヤッホー(ロック) ◎
・Furui Riho/Letters(J-POP,女性ボーカル) ◎
★SE535LTD★

●Xiaomi Redmi Note 13 Pro 5G(apt-x接続) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・ブラッド・メルドー/Ride into the Sun(ジャズ) ◎
・上白石萌音/texte(J-POP,女性ボーカル) ◎
・チック・コリア/Welcome To My Living Room: Asahikawa 2005 (ジャズ) 〇
・鬼の右腕/VOODOO IN MAGMA(ロック) 〇
これには驚いた。SE535LTDの魅力を余すところなく引き出しており、有線と遜色ないどころか、それ以上の音質をワイヤレスで提供しているようにすら感じられた。
SHUREもハイエンドモデル向けに、このケーブルを開発したようだが、それだけのことはあるという内容だ。完全分離型のワイヤレスではないとは言え、この音質はすごかった。有線派も納得させるだけの音質だった。
また音場の広さ、定位感も素晴らしく、1つの完璧なサウンドと言えるだろう。
ポップス、クラシック、ジャズ、共に相性が良く、女性ボーカルや高音の響きも素晴らしいものだった。
【総括】
SHUREのSEシリーズ向けに作られているので、同社のイヤホンと相性が良いのは当然だが、ただ有線の音を再現しただけではなく、純正の有線ケーブルより「良い音」を提案してきたのには驚いた。
全体的にパワフルな印象で、据え置きのアンプを通して音を鳴らしているような感覚があった。
安価なリケーブルを使用するぐらいなら、このケーブルを使いたいとさえ思った。
ワイヤレスは利便性を取る変わりに音質を犠牲にするものだと思っていたが、このケーブルで価値観が変わった。今現在でも素晴らしい音質だと感じた。
【点数】 ★★★★★★★★★ 9/10
【名機認定!!!】