【高音】★★★★
【中音】★★★★
【低音】★★★★
【傾向】ドンシャリ~フラット
【解像度】普通
【分離感】良い
【音場】狭い
【装着感】良い
【発売当時の値段】7万円(コラボ製品じゃないものは45000円)
★良い点★
・明瞭なボーカル。
・聞き疲れしない音像。
・低音の量感があり、音質の悪い音源でも比較的楽しく聞ける。
★悪い点★
・暗めの印象の音作りは好みが分かれそうだ。
・ボーカルや高域が明瞭な割に全体の印象としては抜けが悪い。
こちらは世界的に有名なスピーカーメーカー、Bowers & Wilkinsの初のヘッドホンP5をベースにしたものだ。
自動車メーカーのマセラティとのコラボ商品になる。
「特長的な“マセラティ・ブルー”のナチュラルレザーを、ヘッドバンドやハウジングに採用している。またヘッドバンドと付属のトラベルポーチには、マセラティを象徴するトライデントのエンブレムがあしらわれ、トラベルポーチはマセラティの内装に使われている素材で作られている。」
…との事だ。
限定商品ではあるが、音はP5と変わらないと思われるため、P5としてレビューしていく。
1、音質以外の評価
オンイヤー型でそれなりに側圧があるが、長時間付けていても不快にはならない。
想像していたより遮音性があり、また音漏れも少なく携帯するのにも快適だ。
ケーブルは標準オーディオケーブルとiPhoneリモコン付きケーブルの2本が付属する。
音はどちらも差を感じなかった。ゴムゴムした素材のケーブルなので多少取り回しが悪いのと、かなり細いので断線などの不安が残る。
またマグネット式のイヤーパッドを開けて、中の端子にコードを差し込む、かなり個性的な形状となっている。
2、音質評価
高域は低音の量感がそれなりにあるにも関わらず鮮明に出ている。刺さるような印象はない。
スピード感のある少し硬めな印象の高音だ。
中音域も明瞭でボーカルはクリアに聞こえる。
低域は量感がそれなりにあり、ウォームな印象だ。
お値段相応の高音質だと感じるが、暗くて抜けの悪い印象のため苦手とする人も多そうだ。
このジメッとした印象の音作りは個人的には好ましい。
また低音の量感の多さが目立つが、高音の立ち上がりが早いため、ロックなどの激しめのジャンルや音数の多いものにも比較的対応できる。
もう少し低音の沈みこみが欲しい場面もあるが、おおむね、ほとんどのジャンルに対応する事ができる。
また低音の量感があるおかげで、音質の悪い音源でも比較的、聞きやすくしてくれる。
【総評】
歯切れの悪いレビューになったが、私は数本持っているポータブルヘッドホンの中でも高レベルな1本と認めている。
ボーカルもハイハットの音も明瞭だが、どうにも抜けが悪いため万人に薦めづらいのだが、良く言えばリズム隊のグルーヴ感を際立たせつつも、ボーカルも明瞭に聞かせる万能さがある。
お洒落な外観から見た目だけのメーカーとも思われがちだが、しっかりと高品質な音を提供していると感じた。
ただ、このヘッドホンを語るに当たっては見た目も重要。
デザイン性のある外観やキャリングポーチは所有欲を満たすものがあり、音楽を聴く高揚感には、「かっこいいヘッドホンで聞いている」というプラシーボ効果も必要なのではないかと感じた。
【点数】 ★★★★★★★★ 8/10
【名機認定!!!】
【ヘッドホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
●Huawei P30 lite + xDuoo XD-01(HUM Interconnect cable (3.5mm to 3.5mm)によるアナログ接続) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・ギドン・クレーメル/Weinberg: Sonatas for Violin Solo(クラシック) 〇
・DOPING PANDA/Doping Panda(パンク) 〇
・La Colonie de Vacances/ECHT(ロック) 〇
・倖田來未/heart(J-POP,女性ボーカル) 〇
・Nillufer Yanya/PAINLESS(ポップス,女性ボーカル) ◎
・布袋寅泰/Still Dreamin'(J-POP,ロック) 〇
●Huawei P30 lite + xDuoo XD-01(AudioQuest Big Sur(3.5mm - 3.5mm)によるアナログ接続 + Amazon Music HDによるサブスク音源
・Orangestar./SEASIDE SOLILOQUIES(ボカロ) ◎
●Huawei P30 lite + ベンチャークラフト SounDroid Vantam(ALO audio Cryo SXC 18G mini to miniによるアナログ接続)によるアナログ接続) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・ONE N' ONLY/YOUNG BLOOD(J-POP) 〇
・Khruangbin & Leon Bridges/Texas Moon - EP(ポップス) 〇
・FEMM/Tokyo Ex Machina(EDM,女性ボーカル) 〇
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。
※かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △