【高音】★★★★
【中音】★★★★
【低音】★★★★★
【傾向】ウォーム
【解像度】普通
【分離感】普通
【音場】広い
【フィット感】普通
【取り回し】普通
【ドライバー】1DD
【発売当時の値段】13,650円
★良い点★
・聞き疲れしない上質な低音
・スピーカーで聞いているかのようなダイナミックな音
★悪い点★
・低音の量感が多すぎる
DTX 100 で好評を博した高磁束密度型マグネットを使用したドライバーを搭載し、クリスタルを思わせる澄んだサウンド、優れたワイドレンジで、原音に忠実な再生能力を誇ります。高級感あふれるアルミニウムハウジングのボディは、周囲の騒音を減衰させつつ、バランスの良いサウンドを実現。軽量、コンパクトなデザインながら驚くほどリッチでパンチの効いたサウンドは、低域から高域まで、ジャンルを問わずフレキシブルに対応。デジタルポータブルオーディオプレーヤー(DPA)やスマートホンでのオーディオ再生にもマッチします。(公式より)
2011年発売。DTX 100の後継機らしいが、今となってはこのイヤホンを知っている人は少ないだろう。
ベイヤーダイナミックと言えば数々のヘッドホンで評価を得てきたメーカーで、どうにもイヤホンは日本では影が薄い。
実際国内販売されたものも少なく、高級機種の「Xelento」が近年では評価されたが、私もそれ以外のイヤホンの印象はなかった。
今回はこちらをレビューしてみよう。
1、音質以外の評価
イヤーパッドが付属していたが、中古のためSとLサイズしか付属しておらず、私の耳には合わなかった。
そのため、今回はSONYのハイブリッドイヤーピースのMサイズを使ってレビューしていることをご了承いただきたい。
ハイブリッドイヤーピースは安くて良質なイヤーピースで装着感は良好だ。
昨今のイヤホンと比べると安っぽいデザインだなというのが本音だが、当時はイヤホンのデザイン性が求められなかった時代なので特にこのイヤホンが劣っていたわけではないだろう。
むしろカラーバリエーションがあるだけお洒落と言えるかもしれない。
LとRの表記はあるが、すぐに判別しづらく思えた。
ケーブルは多少癖が付きやすいもののタッチノイズも大きくなくて許容範囲内だった。
2、音質評価
高域は明瞭だが全体の中では印象が薄かった。刺さる印象はなかった。
中音域は明瞭。低域の量感が多い割にはボーカルも埋もれずに聞こえる印象だ。
低域はかなりの量感があり、ドカッとした存在感があった。
低域重視のイヤホンで、なおかつ低域の存在感が大きすぎるので好みは分かれそうだが、個人的な評価としてはよく思えた。
まずウォームな低域で聞き疲れしづらく、尚且つピュアオーディオ的な迫力があった。
ジャズなんかはライブ感をもって聞けたし、クラシックの壮大なオーケストラなども好印象だ。
ボーカルもしっかりと聞こえるのでポップスにも向いているように思えた。
ボーカルは男性・女性、共に悪くないが、男性ボーカルのがより向いているように思えた。
ただスピード感のある音ではないので、音数の多すぎる音源は向かないような気がした。
低域重視のイヤホンにしては解像度も高く、1万円前後のイヤホンとして優秀に感じた。
スマートフォン直挿しでも十分な音量が取れたので、アンプなどを所持していないライトユーザーでも気楽に使えるように思えた。
【総評】
ベイヤーはヘッドホンも上質で量感多めの低域が特徴的だが、ベイヤーヘッドホンが好きな方には馴染みやすいチューニングではないかと思えた。
当時の1万円前後の他のイヤホンの方向性を考えても個性的な1本にも思えた。
【点数】 ★★★★★★★★ 8/10
【イヤホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
●OPPO Reno3 A(直挿し) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・LUCKY TAPES/BITTER!(J-POP) ○
・小袋成杉/Strides(J-POP,ヒップホップ) ◎
・Nulbarich/The Roller Skating Tour(J-POP,ヒップホップ) ○
・Theo Croker/LOVE QUANTUM(ジャズ) ○
・Susanne Malkki & ヘルシンキ・フィルハーモニー/Sibelius: Karelia Suite(クラシック) ◎
●Fiio M9(3.5mm直挿し)
・Sailing to the Rainbow [Disc 1](ラブライブ!サンシャイン!!)(アニソン) ◯
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。
※かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △