【高音】★★★★
【中音】★★★★
【低音】★★★★★
【傾向】ドンシャリ
【解像度】普通
【分離感】普通
【音場】普通
【フィット感】普通
【取り回し】普通
【ドライバー】1DD
【発売当時の値段】14000円ぐらい
★良い点★
・ウォームでまろやかな低音
・低音に負けじと澄んだ高音
★悪い点★
・音源によっては低音の量感が多すぎると感じる
こちらはJVCのエヌダブシリーズの1つで、JVCが得意とするウッドハウジングのイヤホンだ
「<N_W(エヌダブ)>は、感度の高いあなたへJVCが贈る「ミニマルコンセプト」のヘッドホン・イヤホンレーベル(公式より)」とのことだが、新しいレーベルということ以外はよくわからなかった。
そして多分このレーベルは2024年現在は活発ではない(終了?)と思われるが、こちらのイヤホンを今回はレビューしてみよう。
1、音質以外の評価
付属はキャリングケースとイヤーピース、ケーブルキーパーだ。
キャリングケースは高級感のあるものではないがカジュアルで使いやすい品だ。
イヤーピースも悪くない装着感でデフォルトの物としては良く思えた。
ケーブルキーパーはケーブルの長さを調整するというものだが、そもそもケーブルキーパー自体が邪魔だったり、調整するのが煩わしかったので、結局は使わずに使用するようになってしまった。
イヤホンのケーブルの長さは結構長めで、よく言えば様々な用途に使えるし、悪く言えばポータブル用としては長すぎる印象なので、もう少し短くても良かったかもしれない。
タッチノイズはほとんど感じなかったしケーブルもツルツルしていて取り回しが良かった。
ハウジングもデザイン性があり高級感があって良かった。
2、音質評価
高域は目立つ帯域ではないが解像度は高くしっかりと出ており、尚且つ金属ハウジングのような刺さる印象がなくて心地よかった。
中音域は明瞭だがボーカルが前に出るような印象はなかった。ボーカルメインと言うよりは音楽全体で聞きたい方にお勧めだ。
低域は結構量感が多めだ。スピード感がないわけではないが、どちらかと言うとウォームで広がりがある音だ。
印象としては低音の量感が多く、それを活かせるかどうかが鍵となりそうだ。
まず適度なスピード感と、低音の迫力、打ち込み系の音源にも対応するポテンシャルの高さなどがあり、過去のウッドシリーズのイヤホンに比べると現代的なポップスに対応してきた印象だ。
そのため「万能なチューニング」とは言えるのだが、ポップスやロックだと低音の量感が多すぎる印象があり、好みが分かれそうだ。
そして一番合うジャンルとしては、やはりウッドシリーズが過去にも得意としてきたジャズ・クラシックだ。
これらの音源はジャズ喫茶、名曲喫茶のスピーカーの前で聞いているような迫力があり、圧倒的に良かった。
ただ迷うのがエントリークラスのイヤホンにしては高いし、もう少し予算に余裕があれば上位のウッドシリーズを購入したいと思えるところだ。
余韻よりも迫力に重点を置いたような音作りで、もう少し深みが欲しいと感じる方もいるかもしれない。
ただJVCが方向転換を図りつつ、新しいサウンドを打ち出してきたという感覚はあり、個人的なウッドシリーズへの思い入れも含めて好ましいイヤホンではあった。
【総評】
ジャズ・クラシックメインで聞かれる方で、尚且つ低音の沈み込みや迫力を重視される方にはおすすめしたい1本だ。
迫力だけでなく解像度も高めでお値段以上の性能は誇っていると感じた。
【点数】 ★★★★★★★★ 8/10
【イヤホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
●Huawei P30 lite + FiiO Q1 Mark II(Fiio CL06によるUSB接続) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・FOMARE/be with you(J-POP,ロック) 〇
・スタンリー・タレンタイン/THE SUGAR MAN(ジャズ) ◎
・METAFIVE/METAHALF(ロック) 〇
・Frank Carter & The Rattlesnakes/Dark Rainbow(ロック,パンク) 〇
・ダニエル・ホープ& チューリッヒ室内管弦楽団/Dance!(クラシック) ◎
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。
※かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △