私はイヤホンハンター

オーディオで破産!生活保護まで、あと一歩!!

Moondrop(水月雨)「KXXS」変化自在のオールラウンダー!!

【高音】★★★★

【中音】★★★★
【低音】★★★★
【傾向】フラット
【解像度】良い
【分離感】普通
【音場】広い
【フィット感】普通
【取り回し】普通
【ドライバー】1DD
【発売当時の値段】18558円ぐらい
【筆者が購入した値段】中古で12000円ぐらい
 
大人が買いづらいと批判もあったパッケージだが、綺麗な女の子が描かれてるのは悪くない。

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ご立派なパッケージ 

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美しい鏡面仕上げで所有欲が満たされる

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ご立派なイヤホンケース

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中国市場では美しくデザイン性のあるハウジングと、堅実な音作りで、数年前から評価を得ていた水月雨ことMoondrop。
 
そのMoondropの日本での知名度を爆発的に上げたのが、このKXXSというIEMだろう。
 
鏡面仕上げのハウジングは非常に美しく、見た目だけでウットリしてしまいそうだ。
 
私は未視聴だが、中国市場のみで発売していたKanas Proの改良版を開発し始めた事が、KXXS開発のきっかけになったようだ。
 
1、音質以外の評価
付属のイヤーピースは装着感もよく、異物感が少ないため、耳が疲れない。
 
ただ柔らかいが故に遮音性にやや不安が残るのと、KXXSはハウジングが重いため、しっかりとフィットさせないとハウジングに引っ張られて抜けそうになる。
 
遮音性やフィット感を改善したい方はAET07等のイヤーピースがお薦めだ。
 
ケーブルは高級感があり取り回しも良く、余程の事がなければリケーブルの必要を感じさせないポテンシャルだ。
 
女性が描かれたパッケージも含めて豪勢で、イヤホンケースも含めて所有欲を満たす内容になっている。
 
2、音質評価
高音は比較的伸びる。音源によっては刺さると感じる方もいるとは思う。ただし全体的に優しい音作りだ。
 
これでも高音が足りないと感じるのであれば、AET07辺りのイヤーピースに変えると、より強調される。
 
中音域はフラット。個人的には特別な特徴を感じない。
 
低音はかなり深くまで鳴るのだが、量感としては多くは感じない。
 
このイヤホンの凄さと言うのは中々文章では伝えづらいのだが、その音源ごとに異なる鳴らし方をしてくれる印象だ。
 
音源に対してイヤホン側が寄り添うかのような、そんな印象を受ける。
 
個人的にエレクトロニカ系、特にドラムンベースはすごく合っていると思う。
 
あまり過激な音を鳴らす印象のないイヤホンだが、ドラムンベースに関してはこれでもかというほど狂暴な音を打ち出して素晴らしい
 
他はロックなんかも面白いと思っていて、ベースの音を耳で追うのが楽しい。現代的な打ち込みポップスも得意としているのだが、生楽器のバンドサウンドにも合っていると思う。
 
音源ごとに様々な色を見せてくれるのがKXXSの特徴で、こんな表現もあったのかと驚かされる事が多々ある。
 
全体的にはフラットな音作りで、瑞々しい音作りが特徴だ。
 
【イヤホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
 
●Astell&Kern A&norma SR25(直挿し)
・Fridge/Happiness(AAC)(エレクトロニカ) ◎
・PFM/World Became the World(AAC)(プログレ) 〇
・Rostam/Changephobia(Amazon Music Ultra HD配信) 〇
BTS/BE(Amazon Music HD配信) ◎
 
●Astell&Kern A&norma SR25 + YYX4862を使った2.5mmバランス接続
Pixies/Doolittle(AAC)(ロック) 〇
・Tyler the Creator/IGOR(Amazon Music Ultra HD配信) 〇
・LOW/DOUBLE NEGATIVE(Amazon Music HD配信)(スローコア) 〇
・Frank Ocean/blonde(Amazon Music Ultra HD配信) 〇
 
●Fiio M9(3.5mm直挿し)
Throbbing Gristle/20 Jazz Funk Greats(AAC)(ノイズ) 〇
 
●iPhone8 + xDuoo XD-01 + Apple Musicによるサブスク音源
ヨーヨー・マ & エマニュエル・アックス/Hope Amid Tears - Beethoven: Cello Sonatas(クラシック) ◎
 
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。
※かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △
 
個人的にKXXSとエレクトロニカ系の相性は抜群だと思っていて、Fridgeなんかは音場の広さも相まって、音に包まれているような感覚になれておすすめだ。
 
アルバム「BE」の1曲目にもなった曲だが、こういうアコースティックな曲はKXXSの得意とするところである。
 
弦楽器の音を丁寧に際立たせるのが得意なので、クラシック系もかなり得意としている。
 
【総評】
 
正直、初めて店頭で視聴した時には、何かが誇張されていないフラットな音像であったのもあり、ピンとこなかった。
 
ひょんな事から中古で安く手に入れて聞きこんでみると、ありとあらゆるジャンルでKXXSらしい鳴らし方をしてくれる、非常に珍しいタイプの名機であると確信した。
 
表現力やポテンシャルに関しては2万以下のイヤホンで上回るものはないのではないかと思ってしまう。
 
一家に1本、そんなイヤホンである。
 
【点数】 ★★★★★★★★★ 9/10
【名機認定!!!】