【高音】★★★★
【中音】★★★★
【低音】★★★★★
【傾向】ドンシャリ
【解像度】良い
【分離感】良い
【音場】広い
【装着感】普通
【取り回し】普通
【発売当時の値段】7600円
★良い点★
・全体的にバランスの良いチューニング
・解像度高くタイトで上質な低域
・低域の量感がありながらスピード感のあるサウンド
★悪い点★
・高音の伸びが悪い
KZの1DD + 7BAのイヤホン。ハイブリッドイヤホンのドライバー数の暴力も見慣れてきたところで、KZの新作だ。
1、音質以外のレビュー
付属のイヤーピースはASFやASXに付属してきた白くて柔らかいイヤピだ。
私は純正イヤーピースを好んで使うのだが、このイヤーピースばかりは挿入してもすぐに抜けるし、全サイズフィットせず、やむを得ずイヤーピースを交換した。
個人的にはSpinfit CP100かスパイラルドットが適当と考えており、前者はスッキリ目、後者は少し低音強めで濃厚に聞かせてくれる。
イヤーピースを変えた後のフィット感は比較的良好。
シェルは美しく、黒金の派手な配色も個人的には好み。価格相応のクオリティの高さと感じた。
ケーブルは取り回しもよく、純正品としては最低限の品質を兼ね備えていると感じた。
2、音質評価
高域は純正ケーブルだと、あまり目立った印象は受けない。KBX4937という銀メッキ銅線にリケーブルしたところ、多少伸びるようになったが、全体の中での存在感は希薄かもしれない。
これは悪いわけではなく、刺さらない絶妙なチューニングで、スピード感もある。ただ高音の伸びやキラキラ感を重視する方は別のイヤホンのが良いと思った。
中域は特別主張される事なく他の音域と均等に鳴る印象。ボーカルは埋もれず、特別な誇張されずという印象だ。
低域は量感多めに感じるが、タイトでスピード感があり、解像度も高く上質だ。全体的にバランスの取れたチューニングと言える。
ジャンルは割となんでも適しており、ジャズやクラシックも悪くないが、個人的にはポップス、ロック、EDM等、現代の打ち込み系の音源との相性が良いと感じた。
歯切れの悪いレビューとなったが、KZのイヤホンとしては全体的にバランスが良く、1万円以下のイヤホンがこれだけの高音質を叩き出せることに驚きを隠せない。
現時点でのKZの最高傑作と言っても過言ではないと思った。
【総評】
とにかくイヤホンをリリースしまくるKZだが、過去に名機と呼ばれたAS06やZS 10pro以後、ようやくユーザーが納得するような名機が誕生した印象だ。
個人的な好みで言えば、あまりにもお行儀の良いサウンドに物足りなさを感じたりもするが、相性の良い楽曲を再生した時には素直に感動する。
派手な音ではあるが、一般ユーザーにも好まれそうな万能サウンドだった。
【点数】 ★★★★★★★★★ 9/10
【名機認定!!!】
【イヤホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
●OPPO Reno3a + μAMP109G2 + Amazon Music HDによるサブスク音源
・ダニエル・エイヴリー/Love + Light(アンビエント) 〇
・Wolf Alice/Blue Weekend(ロック,女性ボーカル) ◎
・きゃりーぱみゅぱみゅ/キャンディレーサー(J-POP,エレクトロニカ,女性ボーカル) ◎
・D.A.N./NO MOON(エレクトニカ) 〇
●Fiio M9(3.5mm直刺し)
・ツユ/あなたを不幸に誘いますね(J-POP,女性ボーカル) ◎
・aespa/SAVAGE(K-POP,女性ボーカル) 〇
【下記はKBX4937(4.4mm)にリケーブル後】
●SONY NW-ZX-300(4.4mm直刺し)
●OPPO Reno3a + SounDroid VANTAM(2.5mm端子にアダプター使用して接続)
・Apollo5/A Deep but Dazzling Darkness(2021年,英国のボーカルアンサンブル,アカペラ) 〇
・KIRINJI/cherish(J-POP,ロック) ◎
●OPPO Reno3a + Fiio Q5s(LDAC接続) + AM3D(4.4mm) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・最終定理論者/ORATORIO(J-POP,女性ボーカル) ◎
・Hot Since 82/Recovery(ハウス) 〇
・DJ BAKU/NEO TOKYO RAVE STYLE(レイヴ) 〇
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。
※かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △