【高音】★★★★
【中音】★★★★
【低音】★★★★
【傾向】フラット
【解像度】良い
【分離感】普通
【音場】普通
【フィット感】普通
【取り回し】普通
【ドライバー】7BA+1DD
【発売当時の値段】7280円
★良い点★
・バランスの取れた当たり障りのないチューニング
★悪い点★
・KZのイヤホンにしては刺激(破綻)が少なめ
こちらはKZのハイブリッドイヤホンだ。
今回はこちらのイヤホンをレビューしてみよう。
1、音質以外の評価
今回はハウジングにベント穴が開いており半開放型のような印象だ。
ただ極端な音漏れは感じなかったので外で使っても問題ないと思われた。
実際、私も通勤時に使った。
イヤーピースはいつもの「ふじつぼ」状のもので可もなく不可もなくだ。
よりよりフィット感を目指すのであれば別のイヤーピースのが好ましいだろう。
2、音質評価
高域は明瞭だが刺さるような印象ではなく抑制された印象だ。解像度は高かった。
中音域も明瞭。ボーカルもよく聞こえた。
低域は適度な量感、ウォームとタイトの中間のような音で弾力性があり上質に思えた。
まず驚いた点として非常にバランスの取れたチューニングということだ。
KZのハイブリッドイヤホンと言えば定位を無視した強烈にピーキーな音で、低音も高音も暴れまわり、その音に中毒性があり評価されていたという印象だ。
ただこのイヤホンに関しては限りなくフラット、いや、他社のイヤホンと比べればドンシャリ傾向の音なのだが、それでもKZのこれまでのイヤホンを考えると自然でアクのない音だと感じた。
優等生的な音で割とどんなジャンルでも優れていると思えた。
女性ボーカルの表現なんかも自然な範囲で伸びており良く思えた。
クラシックをメインで聞かれる方には合わないと思ったが、反対にポップスやロックがメインの方にとっては非常にバランスの取れたオールマイティーな1本になるだろう。
過去のKZの音が好きだった人には物足りない感じがするかもしれないが、自然な音の繋がりが再現できるようになった点ではKZ社は確実に進化していると思えるイヤホンだ。
【総評】
完成度の高いイヤホンなのだが、中華イヤホンらしい破綻したバランスが見受けられないのが好みが分かれそうだ。
KZの進化の歴史としては興味深い1本だ。
ZS10 PROみたいなハチャメチャさが恋しくも思えるが、これもファンなら認めていくべき進化の過程なのだろう。
【点数】 ★★★★★★★★ 8/10
【イヤホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
●Huawei P30 lite + μAMP109G2(ALO audio Cryo SXC 18G mini to miniによるアナログ接続) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・Base Ball Bear/天使だったじゃないか - EP(J-POP,ロック) ○
・BiS/NEVERMIND(アイドル,ロック) ◎
・ミニストリー/HOPIUMFORTHEMASSES(インダストリアル,ヘヴィメタル) 〇
・三浦大知/OVER(J-POP) ◎
●Huawei P30 lite + xDuoo XD-01(ALO audio Cryo SXC 18G mini to miniによるアナログ接続) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・アーバンギャルド/メトロスペクティブ(J-POP,女性ボーカル) 〇
・Liam Gallagher, John Squire/Liam Gallagher, John Squire(ロック) 〇
・スキマスイッチ/Anniversary EP(J-POP) ○
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。