【高音】★★★★
【中音】★★★★
【低音】★★★★★
【傾向】ドンシャリ
【解像度】良い
【分離感】普通
【音場】普通
【フィット感】普通
【取り回し】普通
【ドライバー】1BA + 1DD
【発売当時の値段】18000円ぐらい
★良い点★
・上質で弾力性のある低音
・低音に埋もれないボーカル
★悪い点★
・低域が前に出過ぎていると感じる方もいるかもしれない
こちらはFidueのA73の低域に改良を加えたモデルだ。
A73は国内販売されていたが、A73sは海外のみでの販売のため、日本では中古でもあまり見かけない印象だ。
Fidueは比較的高級なイヤホンを作るメーカーなので、A73sはエントリーモデルに該当するだろう。
今回はこちらのイヤホンをレビューしてみよう。
1、音質以外の評価
キャリングケース、イヤーフック、イヤーピース(シリコン・2段フランジ・コンプライ)と、やや豪華な付属品だ。
ハウジングはクリアブルーの部分がSHUREのSE215を思わせるが、安っぽいフェイスプレートが絶望的にダサく感じた。
このイヤホンを知らない人が見たら、1000円ぐらいのイヤホンじゃないかと思うだろう。
またリケーブル不可だ。これも価格帯を考えるとマイナスだ。
ケーブルは高級感はないもののタッチノイズは感じられず、特に不便はなかった。
イヤーフックは面倒なので使わなかった。
イヤーピースは付属品にしては装着感が良好で、このまま使っても悪くない気がした。
ただ最終的にはコンプライの装着感が心地よくて、それを使用した。
2、音質評価
高域は明瞭だが余韻は控えめ。刺さる印象もない分、淡白で、あまり印象に残らなかった。
中音域は明瞭。ただ低域がドカドカうるさいので、ボーカルを特別に重視する人にとっては別の選択肢がある気がした。
ただボーカル自体が聞こえづらいということはなかった。
低域は量感もあり、質も良く思えた。ベース、ドラムの音が前面に出る印象だ。また曇った印象はなかった。
低域の量感はあるが、全体的な音像としてはスッキリしていて抜けの良い印象だ。
また低域が特徴的で、価格帯でも他にないぐらい上質に思えた。
得意ジャンルはロック、ヒップホップ、ジャズ、EDMなど、低域が主体となっている音楽が得意に思えた。
生楽器、打ち込み、両方とも得意な印象で、メタルコア、ハードコアのようなスピード感のあるジャンルもしっかりと音が分離する印象だ。
見た目の印象とは裏腹に、価格帯相応のパフォーマンスを見せるイヤホンで、個人的には気に入った。
かなり鳴らしやすい部類のイヤホンでスマホ直挿しでも問題なく思えた。
【総評】
値段も安くはないし、時流とは違った低域重視のイヤホンで、尚且つリケーブル不可。非常に薦めづらいのだが、個人的には好きなイヤホンだ。
低域の量感があるのに、こもっている印象が一切なく、上質な低域を楽しめるイヤホンだった。
【点数】 ★★★★★★★★ 8/10
【イヤホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
●OPPO Reno3a + Fiio Q5s(LDAC接続) + AM3E + Amazon Music HDによるサブスク音源
・THE YELLOW MONKEY/Sparkle X(ロック) ◎
・MY FIRST STORY/The Crown(ロック) ◎
・Spiritbox/The Fear of Fear - EP(メタルコア) ◎
●OPPO Reno3 A + iBasso DC03 + Amazon Music HDによるサブスク音源
・BADBADNOTGOOD/Mid Spiral: Chaos - EP(ジャズ) ◎
●OPPO Reno3 A + iFi audio GO link + Amazon Music HDによるサブスク音源
・Red Eye/YOMI(ヒップホップ) ◎
・Gesaffelstein/GAMMA(エレクトロニカ) ◎
●Cayin N5ii(3.5mm 直刺し)
・SCANDAL/LUMINOUS(ロック,女性ボーカル) ◎
・DIAURA/VERSUS(ヴィジュアル系,ロック) ◎
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。
※かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △