【高音】★★★
【中音】★★★
【低音】★★★★★
【傾向】ドンシャリ
【解像度】やや悪い
【分離感】普通
【音場】普通
【フィット感】普通
【取り回し】普通
【ドライバー】1DD
【発売当時の値段】3960円
★良い点★
・ライブ感のある音像
・ハッキリ感じられるドラムとベースの音
★悪い点★
・ボーカルが遠い
・低音の量感が多すぎる
こちらは「凛として時雨」というバンドの名物ドラマー、ピエール中野氏が監修した有線イヤホンだ。
既に第一弾となるイヤホンの発売後で、こちらのイヤホンは通称「ピヤホン2」と呼ばれていた。
また写真で紹介しているのは貴重なキンミヤ焼酎のラベルデザインをリスペクトした限定色「リスペクトブルー」のものだ。
今回はこちらのイヤホンをレビューしてみよう。
1、音質以外の評価
キャリングケースは高級感はないが使いやすいものだ。安価なイヤホンに付属してくるだけでも有難いものだ。
イヤーピースは普通だが、奥まで入るのでフィット感は良好に思えた。
タッチノイズ防止のためのクリップも付属しているが、クリップ無しでもリスニングに支障が出るようなタッチノイズは感じなかった。
ハウジングは高級感はないがシンプルなデザインでカラーも選べて良いのではないかと思えた。
2、音質評価
高域は出ているが刺さるような印象はなかった。聞き疲れしないとも言えるし、目立たないとも言えた。出ていないわけではない。
中音域はボーカルは少し奥まった印象。特に男性ボーカルは遠くに感じた。
低域は非常に量感が多く、ベースやドラムのキックの音が強烈に聞こえた。解像度が高いわけではないが、他のイヤホンでは誇張されていない帯域が誇張されるため、普段は聞こえない音が聞こえてくるような印象を受けた。
かなり個性的かつ、評価の分かれそうなイヤホンだと感じた。「ピヤホン1」とも180度印象の違うイヤホンだ。
まず低域に支配されるような音像なので、それを好まない人には厳しいだろう。
音源のライブ感を求めている方や、ベースやドラムの音を中心に聞きたい方には良いかもしれない。
また解像度も高いとは言いづらい。雰囲気で聞かせる印象だ。
低域は量が多いとは言え上質だ。ただスマホ直挿しだと多少ボヤけた印象。iBasso DC03のような簡易的なUSB DACを挟むだけでも全体がクリアーになり印象がかなり変わった。
ロック、ポップス、K-POP、ヒップホップ、EDMなどを低域中心に聞きたいときは合いそうだ。
また鳴らし方に好みは分かれそうだがバンドサウンドもライブ感が出ていてよく感じた。
中・高音域寄りの「ピヤホン1」と併せて持っていれば気分で変えられて良いように感じた。
「ピヤホン1」は高域が主張するので長時間の視聴は厳しいなと思ったが「ピヤホン2」はウォームな低域に刺さらない高域と、比較的長時間の視聴でも疲れないように思えた。
個人的には昔のパイオニアなんかが得意としそうな音作りだなと思った。過去に人気のあったSONYのEXTRA BASSやオーテクのSOLID BASSなどの重低音イヤホンも思い出させてくれた。
【総評】
正直、他人には薦めづらいイヤホンだ。現代的な音作りとも外れていると思った。
ただ最近はここまで低域重視のイヤホンも低価格帯で発売されていなかったので、面白い試みだなと思った。
私自身、音楽ジャンルとしてK-POPやヒップホップを好んで聞くので、個人的な好みには合っていると思ったが、それにしても低域の量感は多すぎるし、もう少しボーカルが近くても良いように感じた。
【点数】 ★★★★★★★ 7/10
【イヤホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
●OPPO Reno3 A(直挿し) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・iri/iri Plugless Tour Live at 昭和女子大学 人見記念講堂(J-POP,女性ボーカル) 〇
・Jin Dogg/Blood & Bones (BLOOD)(ヒップホップ)
●OPPO Reno3 A + iBasso DC03 + Amazon Music HDによるサブスク音源
・ITZY/BORN TO BE(K-POP,女性ボーカル) 〇
・HITOMIN/UNTITLED - EP(ヒップホップ) 〇
●Fiio M9(3.5mm直挿し)
・FLOWER FLOWER/TARGET(J-POP,女性ボーカル) 〇
・NiziU/COCOONUT(J-POP,女性ボーカル) ◎
●SONY NW-ZX300(3.5mm 直挿し)
・nano.RIPE/プラスとマイナスのしくみ(ロック,女性ボーカル) 〇
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。
※かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △