【高音】★★★★
【中音】★★★★
【低音】★★★★
【傾向】フラット
【解像度】普通
【分離感】普通
【音場】普通
【フィット感】良い
【取り回し】普通
【ドライバー】1BA
【発売当時の値段】30000円ぐらい
★良い点★
・イヤーピースで変えられる音楽の方向性
・BAらしい鮮明な高音
・グルーヴ感のあるウォームな低域
★悪い点★
・特になし
こちらは2007年に発売されたShureのカナル型イヤホンだ。
1BA構成で過去の名機E4cの後継とも考えられるものだ。
今回はこちらのイヤホンをレビューしよう。
1、音質以外の評価
イヤホン本体と延長ケーブル、キャリングケースがが付属していた。
本体だけだとワイシャツの胸ポケットにDAPを入れるとちょうどよい長さではないかと思われる。
ズボンのポケットなどから伸ばす場合には延長ケーブル必須だろう。
リケーブルは不可。当時は根本が断線しても、延長ケーブルだけ買い換えれば長く使えるという発想だったと思われる。
何よりもケーブルを変えることで音を変化させるという文化のなかった時代の商品だ。
イヤーピースはShure定番のソフト・フレックスとソフト・フォーム(弾丸型)、トリプルフランジが付属するが、私は中古で買ったのでトリプルフランジは欠品していた。
ソフト・フレックスだと中高域寄り、ソフト・フォームだと中低域寄りという印象でかなり音が変わったので色々と試してみてほしい。
2、音質評価
高域はBA型らしく鮮明だが刺さる印象はない。女性ボーカルは特に伸びる印象だ。
中音域は太く明瞭。ボーカルがしっかりと聞こえた。
低域も1BAのイヤホンとしてはかなり量感があった。ウォームで聴き疲れしない音だ。
過去の名機E4cは低域の量感が少なく、高い解像度ではあったもののソースは選ぶ印象だったが、SE310は低域の量感があるので、よりオールマイティーに対応できる印象を受けた。
イヤーピースによってかなり音の印象が変わり、弾丸型のソフト・フォームだとグルーヴ感のある低域が印象的だが、ソフト・フレックスだとボーカルの鮮明さに耳がいくようになった。
どちらを使うか悩ましい。
また遮音性は弾丸型のソフト・フォームが圧倒的だ。
ノズルの形状や長さの兼ね合いもあってSE310は非常に遮音性が高く、現行のSE215などのシリーズ以上の遮音性と個人的には感じた。
ソフト・フレックスでも十分な遮音性はあるがソフト・フォームに比べると劣ると感じた。
【総評】
イヤーピース変更でかなり音が変わるので色々と試行錯誤してみたくなるイヤホンだ。
解像度で言えば昨今のイヤホンには劣るが、音楽を楽しく再生するチューニングで今聴いても十分に完成度の高い1本だと感じた。
得意ジャンルは特にないが、ソフト・フォームならロックやR&Bなどの低音主体のものが聴きたくなるし、ソフト・フレックスならボーカルもの、特に女性ボーカルが得意だと感じた。
【点数】 ★★★★★★★★ 8/10
【イヤホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
●OPPO Reno3 A(直挿し) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・OCTPATH/Showcase(J-POP) ○
・あるくとーーふ/UPSIDE DOWNTOWN - EP(J-POP,女性ボーカル) ○
・秦 基博/Paint Like a Child(J-POP) ◎
・Fake Names/Expendables(パンク) ○
●Cayin N5iiS(3.5mm 直刺し)
・V.A./攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX O.S.T. +(アニソン,サントラ) ○
・V.A./コンプリートサウンドトラック 涼宮ハルヒの完奏 [Disc 2](アニソン,サントラ) ○
・春奈るな/Candy Lips(J-POP,女性ボーカル) ◎
・kojikoji/Mining(J-POP,女性ボーカル) ◎
・kojikoji/kojikoji 1st solo show in LIQUIDROOM(J-POP,女性ボーカル) ◎
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。
※かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △