【高音】★★★★
【中音】★★★★
【低音】★★★★
【傾向】ウォーム
【解像度】普通
【分離感】普通
【音場】広い
【装着感】良い
【発売当時の値段】30975円
★良い点★
・軽くて装着感が良い。
・リラックスした音で聞き疲れしづらい
・音場が広い
★悪い点★
・優しい音のため解像度や音のメリハリを極端に重要視する方には別の選択肢があるかもしれない。
こちらは1997年に発売されたSONYの開放型ヘッドホン、MDR-F1をベースに作られたヘッドホンだ。
2012年に発売され、大きな売り上げを記録したわけではないだろうが、今でも支持者のいる人気の高いヘッドホンだ。
こちらは「PCを核としたマルチメディア再生への新たなニーズに応える新ラインアップ」として「MAシリーズ」として発売。
密閉型ヘッドホンを外に持ち出すことが主流だった時代に、自宅内でのTVやDVD鑑賞。またはゲームやPCでの使用を想定して開発された経緯がある。
そしてこちらはシリーズの中でも70mmドライバーユニットを搭載したトップエンド機となる。
1、音質以外の評価
とにかくめちゃくちゃ軽い。ヘッドホンを付けているという感覚がない。
「重さ」をほとんど感じない。私もポータブルヘッドホン含めて数々のヘッドホンを装着した経験があるが、こんなに軽いのは初めてだ。
ケーブルやパーツの細さに耐久性の不安は残るが、断線した、破損したなどの話はあまり聞かないため、見た目から想定されるよりも耐久性があるのではないかと想定される。
2、音質評価
高域はしっかりと出ているが丸みを帯びた音で、刺さるような印象はない。
中音域はボーカルも聞き取りやすく最低限の解像度を備えている。
低域は開放型にしては量感もあってドッシリと出ているような印象だ。
低域が中・高音域を邪魔するような事はなく絶妙なチューニングと言える。
誤解を恐れずに言えば少しボヤけた音像だが、聞き疲れのないように敢えてそうしているような気もする。
ジャンルを問わずリラックスしたリスニングが可能だ。
またアンプを通してもあまり大きな音質の変化が見られない。
もしかしたら「ドライバーユニットに内蔵されたインピーダンス整合回路により、接続するアンプのインピーダンスによって変化する、音質のばらつきを大幅に低減します。」と公式に書かれているので、これが影響しているのかもしれない。
オーディオマニアがアンプをとっかえひっかえして、音質を変えるような楽しみには向かないかもしれないが、PC直挿しでもかなり音量が取れるので手軽に聞きたい時にはピッタリだ。
【総評】
このヘッドホンよりも解像度が高いものを探せば沢山あるが、広めの音場、優しい音色、そして快適な装着感は唯一無二だ。
特別ジャンルを問わない万能さはSONYらしいチューニングで、非常に使い勝手が良い。
また音場が広く、映画や映像コンテンツを見るのに向いているであろう事が容易に想像できる。
1本あれば多種多様な用途に使える、素晴らしいヘッドホンだった。
【点数】 ★★★★★★★★★ 9/10
【名機認定!!!】
【ヘッドホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
●MacBook Air(ヘッドホン端子直挿し)
・Pinegrove/11:11(ロック) 〇
・幾多りら/スパークル - Single(J-POP,女性ボーカル) ◎
・MO/Motordrome(ポップス,女性ボーカル) 〇
・ZaZaZsu/就要思君 - EP(ポップス) ○
・イマニュエル・ウィルキンス/The 7th Hand(ジャズ) ○
・zezeco/燦然(2022年,downyの青木とManukanのプロジェクト) 〇
・サンドリオン/march(2022年1st,声優ユニット) ◎
・崎山蒼志/Face To Time Case(2022年,19歳の男性SSW,リーガルリリー、ゲスト参加) ○
・BialyStocks/Tide Pool - EP(2022年,ソウルフル,くるり、Official髭男dism、小袋成彬はじめ多くのミュージシャンから支持) ○
・三宅純/Whispered Garden(ジャズ) 〇
・Animal Collective/Time Skiffs(ポップス) ○
●MacBook Air + ONKYO DAC-1000 + Velve X SE+ Amzon Music HDによるサブスク音源
・アンバー・マーク/Three Dimensions Deep(R&B,女性ボーカル) ○
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。
※かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △