【高音】★★★★★
【中音】★★★
【低音】★★★★
【傾向】ドンシャリ
【解像度】普通
【分離感】普通
【音場】広い
【フィット感】普通
【取り回し】普通
【ドライバー】1DD
【発売当時の値段】18000円ぐらい
★良い点★
・スピーカーライクな鳴り方でジャンルを選ばない
・明瞭な高域
・パワフルな低域
★悪い点★
・ボーカルはそんなに前に出ない
こちらは2006年に発売された、かなり古いイヤホンで、当時のDENONのフラッグシップモデルだ。
発売当時は18000円ぐらいだったようだが、後継機のAH-C710が出たこともあって末期は6000円ぐらいで売られていたようだ。
今回はこちらのイヤホンをレビューしてみよう。
1、音質以外の評価
中古で手に入れたので装着済みのイヤーピース以外は何も付属していなかった。
装着済みのイヤーピースはMサイズかと思われるが可もなく不可もなくだ。
ステムが結構太いので、普段よりワンサイズ小さいイヤーピースのがフィット感が良いかもしれない。
アルミ削り出しハウジングは個人的には好きだが、2023年現在の金属筐体のイヤホンに比べると少し安っぽい印象だ。
ただ当時はイヤホンのハウジングにこだわっている人は少なかったはずなので、当時としてはかなり攻めたデザインだったはずだ。
ケーブルは多少タッチノイズがあるが個人的には気にならないレベルだった。
2、音質評価
高域は明瞭。2000年代のイヤホン、それもダイナミック型であることを考えると、かなり強調された高域だと感じた。
中音域は明瞭だが、あまり前に出る印象はない。人によっては引っ込んでいると感じるだろう。
低域はウォーム寄りで量感があるがボワつくような印象はない。個人的には低域以上に高域が目立つイヤホンだと感じた。
音楽全体で聴かせるイヤホンで、スピーカーにも通じるピュアオーディオ感のあるチューニングだと感じた。
ポップスやボーカル物よりも、クラシックやジャズ、テクノなど、ボーカル以外の音楽部分が重要性のあるジャンルに合うと思った。
また昨今のボーカル重視のイヤホンに比べると引っ込んでいるというだけで、個人的には歌物も十分に楽しめた。
全体的に金属質な音は大きな個性となっており、金属筐体の響き方を好む方にはおすすめだ。
私は後継のAH-C710も持っているのだが、それに比べると中・高域寄りのイヤホンだと感じた。
AH-C710のが低域の量感が増え更にタイトな印象だ。AH-C700と大まかな方向性は似ているが受ける音の印象は結構違った。
【総評】
かなり万能なイヤホン、かつ音を聞いていて楽しいと思える貴重なイヤホンだ。
また金属質でありながらもアナログライクな音が現代のイヤホンにはない温もりのようなものがありよかった。
個人的には後継機も含めて好きなシリーズだ。
【点数】 ★★★★★★★★ 8/10
【イヤホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
●Huawei P30 lite(3.5mm直刺し) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・How to Disappear Completely/Seraphim Ⅱ(アンビエント) ○
・ハニー・ディジョン/Black Girl Magic(ハウス) ○
・SIEGFRIED/REMAINS(ハードロック) ◎
●Fiio M9(3.5mm直挿し)
・GoGo Penguin/A Humdrum Star(アニメ) ○
・ソードアート・オンライン ミュージックコレクション [Disc 1](アニソン,サントラ) ○
・Creepy Nuts/アンサンブル・プレイ(ヒップホップ) ◎
・レン (楠木ともり)/To see the future(アニソン,女性ボーカル) ○
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。
※かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △