【高音】★★★★★
【中音】★★★★★
【低音】★★★
【傾向】フラット
【解像度】良い
【分離感】良い
【音場】広い
【フィット感】やや悪い
【取り回し】普通
【ドライバー】10mm平面ドライバー
【発売当時の値段】150ドルぐらい
★良い点★
・圧倒的解像度の高さ
・ヘッドホンのように広い音場
★悪い点★
・低音の沈み込み、量感が足りない
・しっかり鳴らせる機材が揃っていないと真価を発揮できない
こちらはTinHiFiの高評価を得たイヤホン、P1のブラッシュアップ版だ。
ちなみにこの「P1 Plus」は国内では「P1Plus Commemorative Edition」という名前で発売されており、ケーブルがMOGAMI製の黒いものになっている。
今回、私がレビューするのは国内版ではないため、銅線と思われるケーブルが付属しているが、イヤホン自体は国内発売のものと同じと思われる。
今回はこちらのイヤホンをレビューしてみよう。
1、音質以外の評価
IEMとしては変わった形状のハウジングで、正直フィット感はあまりよくない。
耳にピッタリとハマる形じゃない上にステムが短いので多少コツが必要だ。
イヤーピースを選定して上手くフィットさせたいところだ。
付属のイヤーピースだが、白いものは音は悪く無いがツルツル滑って耳から抜けやすいため使わなくなった。
黒いイヤーピースはしっかりとフィットしてくれるせいか、白いものよりも低音が強くなった気がした。
スポンジ型のフォームタイプは言わずもがな、低音が強めになり、装着感も悪くなかった。
キャリングケース、イヤホン本体、共に高級感があり所有欲が満たされた。
2、音質評価
まず、こちらのイヤホンは前提として鳴らしづらい。
そもそも平面駆動型ドライバー自体が鳴らしづらいものだ。
スマホに直接挿しただけでは、このイヤホンの本領が発揮されてるとは言い難い。
スマホに挿して使った時の個人的な感想としては、全体的に締まりのない上に低音の存在を感じさせないボヤけた音という悪い印象だった。
それを踏まえた上で、xDuoo XD-01という出力強めのポタアンでハイゲインで鳴らした時のレビューをしよう。
高域は明瞭かつ、刺さらないという素晴らしいチューニング。女性ボーカルなどは特に向いていると感じたが、あくまでクールで淡々とした印象だ。
中音域も明瞭で、フラットにボーカルを聴きたい方にもおすすめだ。楽器の音もかなり解像度が高く感じた。
低域は沈み込みが浅いのが難点だが、しっかりと鳴らし切った時には、これ以上にない上質な低域を感じさせてくれた。
個人的には機材次第ではEDMなども楽しく聴けると考えており、実際にクラブ系の音楽を再生しても悪くなかった。
「鳴らし切る」というのは個人的な概念が強くてあまり使いたくない言葉なのだが、このイヤホンに関しては鳴らし切った際に、2万円以下のイヤホンとは思えないポテンシャルを感じた。
中・高音域重視のイヤホンではあるが、しっかり鳴った時の低域の上質さたるや、素晴らしい。
それでも低域の量感が欲しい方には向かないと思うし、中・高音域重視で、モニターライクな音が好きな方におすすめしたいイヤホンだ。
【総評】
素人が1本目で手を出すイヤホンではないと思うが、ある程度の機材が揃っているようならチャレンジしたいイヤホンだ。
人を選びそうだが、価格帯以上の性能を発揮し、長く付き合っていけるイヤホンとなるだろう。
【点数】 ★★★★★★★★★ 9/10
【名機認定!!!】
【イヤホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
●Huawei P30 lite + xDuoo XD-01(DITA Truth Interconnect 3.5 to 3.5 Mini Cableによるアナログ接続) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・もさを。/こいのうた(J-POP)
・諭吉佳作/men/With Regard to Christmas - EP(J-POP,女性ボーカル) ○
・majiko/愛編む(J-POP,女性ボーカル) ◎
・鞘師里保/UNISON - EP(J-POP,女性ボーカル) ○
・The Smith Street Band/Life After Football(パンク) ○
・高田みどり/Tree of Life(アンビエント) ◎
・DJ Stingray/Aqua Team(EDM) ○
●Calyx M(3.5mm 直刺し)
・沢井美空/憂鬱日和(アニソン,女性ボーカル) ◎
・水曜日のカンパネラ/UMA(J-POP,女性ボーカル) ◎
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。
※かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △