【高音】★★★★★
【中音】★★★★
【低音】★★★★
【傾向】ドンシャリ
【解像度】良い
【分離感】良い
【音場】普通
【フィット感】やや悪い
【取り回し】やや悪い
【ドライバー】1DD
【発売当時の値段】11880円
★良い点★
・抜けが良い音
・ロックに向いたパンチのある音
★悪い点★
・音場が狭い
・多少聴き疲れしそうな音
こちらはシンガポールのAAWより発売された、Nebulaというイヤホンの日本限定バージョンだ。
通常のモデルよりも低域のボワつきが少なくなり、打楽器のアタック感が強調されるようになったそうだ。
私はオリジナルモデルの音は知らないが、今回はこちらのイヤホンをレビューしてみよう。
１、音質以外の評価
リケーブルは不可。ゴムゴムしたケーブルは取り回しも悪いし、高級には見えない。
また耳掛けワイヤーが硬くて嫌だと感じる人もいそうだ。
フィット感も微妙で、ワイヤーが硬く柔軟性がない中で、ステムが短く耳の奥まで入れづらい事が要因となっている気がする。
ただ音質的には耳穴を上から塞ぐような感覚ではなく、耳の中にイヤーピースをグリッと入れてフィットさせた方が、よりイヤホンのチューニングを活かせて良い気がした。
上手くフィットさせないと遮音性が悪く、また低音が逃げていく感覚もあった。
またセミオープンという事もあって、上手くフィットさせた場合でも耳栓のような遮音性は期待できないと感じた。
２、音質評価
高域は鮮明で、かなり派手な音ながら刺さらないのがすごい。
シンセサイザーやピアノの音も綺麗な響き方で個人的に好みだ。
ただし金物の音が強調されて鳴るので騒々しく感じる人もいるだろう。
中音域は明瞭だが、ボーカル重視で聴きたい人よりは、バンドなどの演奏をリズム隊と全体で聞きたい人に向いている気がした。
ギターの音なんかは爽快感・ドライブ感があって気持ちいい。
低域はタイトである程度の量感があるが、こもっているような印象はなく上質だ。
フィット感次第でかなり印象が変わりそうなので、標準のイヤーピースが合わなければサードパーティー製に変えた方が音質アップが期待できそうだ。
色々と書いたが、個人的にはかなり好きな音のイヤホンだ。
とにかく生音のロックに向いており、ドラムの音が気持ちよい。また各楽器の音がしっかりと分離して聞こえるので、ベースラインを追いたい方におすすめだ。
どちらかと言えば極端な方向性のイヤホンだと感じたので好みは分かれそうだが、それにしても1万円前後の価格帯で、この解像度とスピード感は素晴らしいと感じた。
低価格帯だとZERO AUDIOや、SennheiserのIE80などの音が好きな方も気に入ると感じた。
【総評】
とにかくロックが好きという方におすすめしたいイヤホンだ。
またブラックメタルやデスメタルも聴いてみたが、タイトなチューニングで楽しく聴かせてくれたのでメタラーにもおすすめだ。
【点数】 ★★★★★★★★ 8/10
【イヤホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
●OPPO Reno3 A(直挿し) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・Faceless Burial/At The Foothills Of Deliration(デスメタル) ◎
・NOFX/Double Album(メロコア) ○
・Coldworld/Isolation(ブラックメタル) ○
・Mord’a’Stigmata/Like Ants and Snakes(ブラックメタル) ○
・amazarashi/七号線ロストボーイズ(ロック) ○
・UVERworld/30(ロック) ◎
・ lynch./D.A.R.K. -In the name of evil-(ロック) ◎
●Cayin N5ii(3.5mm 直刺し)
・Bump Of Chicken/Aurora Arc(ロック) ◎
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。
※かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △
