【高音】★★★★
【中音】★★★★
【低音】★★★★
【傾向】ドンシャリ
【解像度】良い
【分離感】良い
【音場】普通
【フィット感】普通
【取り回し】普通
【ドライバー】3BA
【発売当時の値段】16500円ぐらい
★良い点★
・音の立ち上がりが早くスピード感のある音
・BAだが低域の量感がある
★悪い点★
・フラットではない
・ケーブルが硬化しやすく、やや取り回しが悪い
こちらはイヤホンケーブルなどで有名なNICEHCKによる3BAイヤホンだ。
Shureライクな見た目と3BA構成で、当時はSE535と同じスペックで近い見た目のイヤホンが1万円台で買えることで話題となった。
今回はこちらのイヤホンをレビューしてみよう。
１、音質以外の評価
本来はシリコンイヤーピース3ペアとフォームタイプが付属するが、私に適正しているであろうMサイズのイヤーピースが中古なので欠品していた。
案の定SとLサイズは耳に合わなかったので、付属のフォームタイプと、final Eタイプに軸径の調整が可能なアダプターを挿したものでレビューを行った。
キャリングケースは高級感はないがイヤーピース等を入れるポケットもあって使いやすいものだった。
ケーブルは中古だったのもあるが、硬化して癖が強く、それによりフィット感が少し悪く感じた。
ただ硬化はリケーブルで改善できるのと、ハウジングの形やステムの長さ自体は耳にフィットしやすいもので、Shureの一連のシリーズのようにフィット感が良好なものに思えた。
２、音質評価
高域は立ち上がりも早くスピード感があった。余韻はあまりない。
中域は明瞭。ボーカルが特別に前に出るわけではないが、ボーカルをしっかり聞きたい方にも問題ないバランスだと感じた。
低域はBAドライバーのイヤホンとしては量感があり、尚且つ上質に感じた。
とにかくスピード感があり、明瞭でキレの良いサウンドだ。
ロックの他にもデスメタルのような音数の多いサウンドにも対応できると感じた。
また量感のある低音が全体を支えるため、一聴しただけではダイナミックドライバーのイヤホンのようにも聞こえた。
そのため普段はBAドライバーのイヤホンに馴染みのない方にもおすすめできる1本だ。
スピード感のあるドンシャリサウンドなので、クラシックなどの音の余韻を楽しむようなジャンルは曲によっては合わなそうに感じた。
またミドルテンポの曲よりはハイテンポの曲のが合うように感じた。
本家のSE535はフラット傾向で良くも悪くも素っ気ない感じのモニター傾向の音だったが、こちらのDT300 Proはリスニング傾向の強い音で、似たような形状と構成だが音の印象はかなり違うように思えた。
また付属のフォームタイプのイヤーピースだと低音にこもった印象があったが、final Eタイプに変えたところ圧倒的な解像度を得られたので、イヤーピースは各自で変えた方が良さそうだ。
更には再生機器によっても音の印象がかなり変わったので、直挿しでも十分には鳴るが、高性能なアンプやDAPを使うことでどんどん音のレベルアップが計れそうだ。
【総評】
Shureのサウンドとは異なるが、1万円前後のイヤホンとしてはかなりのポテンシャルを秘めている印象だ。
爽快・痛快なサウンドで、個人的にロックやメタルを好んで聞くこともあって非常に楽しめた。
【点数】 ★★★★★★★★ 8/10
【イヤホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
●OPPO Reno3 A + iFi Audio GO blu(LDAC接続)(3.5mm) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・blink-182/ONE MORE TIME…(パンク,メロコア) 〇
・サンファ/Lahai(EDM,ポップス) ◎
・Bella Boo/DreamySpaceyBlue(ポップス) 〇
・Myrkur/Spine(ブラックメタル) 〇
・awakebutstillinbed/Chaos Takes the Wheel and I Am a Passenger(パンク,ロック) 〇
●Fiio M9(3.5mm直挿し)
・ACCUSED/Martha Splatterhead's Maddest Stories Ever Told(ハードコアパンク) 〇
●Cayin N5ii(3.5mm直刺し)
・神崎エルザ starring ReoNa/ELZA(アニソン,女性ボーカル) ◎
・女王蜂/十二次元(J-POP,ロック) ◎
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。
※かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △
