【高音】★★★★★
【中音】★★★★
【低音】★★★
【傾向】フラット
【解像度】良い
【分離感】良い
【音場】普通
【フィット感】普通
【取り回し】普通
【ドライバー】1DD
【発売当時の値段】7480円
★良い点★
・フラットで癖のないサウンド
・同価格帯でも圧倒的な解像度
★低い点★
・味付けの少ないサウンドが退屈に感じる方もいるかもしれない
こちらはER-4Sというイヤホンで一気に有名になったEtymotic Researchのイヤホンだ。
BAドライバーを得意とするEtymotic Researchにしては珍しくダイナミック型のイヤホンだ。
今回はこちらのイヤホンをレビューしてみよう。
1、音質以外の評価
ER-4Sも決して高級感のあるイヤホンではなかったが、こちらのMK5はよりプラスチッキーな印象で、パッと見では2000円ぐらいのイヤホンに見えるかもしれない。
形状はER-4Sなどの伝統的なEtymotic Researchのイヤホンの外観を踏襲している。
イヤーピースは3弾フランジが2ペアと、ウレタンタイプのものが1ペア付属する。
ケーブルはゴムゴムとした安っぽいものだが、ER-4Sのケーブルはイヤホン史上、最も酷いと言っても過言ではないほどタッチノイズの酷いケーブルだった。
それに比べると、こちらのMK5のケーブルはクリップ無しでも耐えられるぐらいのタッチノイズだ。
その点では気軽に持ち出しやすくなったと言えるだろう。
2、音質評価
高域は明瞭だが特別に誇張するところはない。ただ三段フランジの時には特に強く感じられ、同価格帯のイヤホンでは出せないような突き抜け感だ。
中域も明瞭でボーカルもしっかりと聞こえた。
低域は必要最低限の量感でタイトだ。人によっては量感少なめに感じるかもしれないが、ウレタンタイプのイヤーピースにすると割と量感を感じられた。
全体的に極めてフラットな音だ。この価格帯でここまでフラットな音を再現したイヤホンは少ないだろう。
クラシックやジャズが特によく聞こえるがジャンル問わず楽しめるイヤホンだ。
あまりにも癖がなくて味付けが少ないため、反対に戸惑う方もいるのではないかと感じた。
ただそこまでモニター調でもなく、聴いてて楽しい音だと感じた。
ER-4Sに比べれば多少は解像度などで劣るところがあるものの、一聴したぐらいではわからないぐらいの差で、1万円以下でこの音が手に入るなら、わざわざ上位機種を買う必要もないのではないかと思った。
またイヤーピースで音がかなり変わり、三段フランジは高域寄りやボーカルメインに聞きたい方、ウレタンタイプは低域寄りで、低域の量感が欲しい場合に使うと良いと感じた。
ただ三段フランジのがこのイヤホンの個性をより良い形で発揮できていると感じた。
またスマートフォン直挿しでも鳴るが音量をあげる必要があり、割と鳴らしづらいイヤホンだと感じた。
【総評】
エティモイヤホン入門にして、これ1つで完結する魅力を兼ね備えているイヤホンだ。
非常にコストパフォーマンスが高いイヤホンだと感じた。
【点数】 ★★★★★★★★ 8/10
【イヤホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
●Huawei P30 lite(3.5mm直刺し) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・ブラッド・メルドー & イアン・ボストリッジ/Mehldau: The Folly of Desire(ジャズ,クラシック) ◎
・サイダーガール/Bluebell - EP(ロック) ◎
・キム・ペトラス/Feed The Beast(ポップス) ◎
●OPPO Reno3 A(直挿し) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・PassCode/GROUNDSWELL ep.(アイドル,ヘヴィメタル,女性ボーカル) ○
・CREAM/CHAPTERS(ヒップホップ) ○
●Fiio M9(3.5mm直挿し)
・JUDY AND MARY/ORANGE SUNSHINE(J-POP,ロック,女性ボーカル) ◎
・安月名莉子/BLUE MOON(アニソン,女性ボーカル) ◎
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。
※かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △