【高音】★★★★
【中音】★★★★
【低音】★★★
【傾向】ドンシャリ
【解像度】普通
【分離感】普通
【音場】普通
【フィット感】普通
【取り回し】普通
【ドライバー】1BA + 1DD
【発売当時の値段】2600円ぐらい
★良い点★
・3000円以下の安価にもかかわらずハイブリッド構成
・派手な音で楽しく聴ける
★悪い点★
・聴き疲れしやすいチューニング
こちらは中国のイヤホンメーカーKZが業界に一石を投じた記念すべきイヤホンである。
2016年当時、1BA + 1DDのハイブリッド構成のイヤホンが3000円以下で買える事は珍しく、Wikipeadiaによると15日で1万本が売れたそうだ。
こちらの製品はロットによって軽微な音の差や、パッケージの相違がある事が知られており、私が購入したのは記憶が正しければ2018年頃だ。
最終ロットと思われる製品で「ZST PRO」と箱に記載があるが、こちらは後期ロットの紫色のものの別称らしい。
今回はこちらのイヤホンをレビューしてみよう。
1、音質以外の評価
カラフルなハウジングやケーブルは派手で好みは別れそうだが、3000円以下のイヤホンに奇抜なデザイン性がある事は評価に値するべきだろう。
また安価なイヤホンがリケーブルができる事自体が、当時は珍しかった。
取り回しや付属イヤーピースは可もなく不可もなく。
2、音質評価
高域はBAらしい繊細で刺激的なもので、確かにBAドライバーが入っている事が実感できる。
音源や環境によっては高域は刺さるような印象を受けるかもしれない。
中音域も価格帯を考えると明瞭。ボーカルメインのポップスなどが楽しく聴ける。
低域は量感少なめ。必要最低限で鳴らしているような印象で、低域の量を多く求める人は不満に思うかもしれない。
ただし沈み込みは意外とある印象でEDMを聞いても楽しそうだ。
全体的にパキっとした音質で、昨今の打ち込み系のポップスやアニソンを楽しく聴ける音だ。
反面、派手目のドンシャリなため、聞き疲れする人も多そうだ。
またUSB DACを通したり、プレーヤーをスマホからDAPに変える事でだいぶ音の印象が変わったので、再生環境を整えたりリケーブルしがいのあるイヤホンだ。
ただスマホ直挿しでも特別な問題は感じなく、お値段的にもラフに使って問題ないイヤホンと言えるだろう。
【総評】
今となっては、安価で優秀なイヤホンが多数あるため存在感が薄いが、当時は構成的にも珍しく、お値段の割に良い音がすると定評があった。
現在は次作とも言える「ZSTX」が発売されている。
【点数】 ★★★★★★★ 7/10
【イヤホンレビューに使ったDAP,音源,アルバム】
●Oppo Reno3a(直挿し) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・サカナクション/834.194(J-POP,ロック) ◎
・藤原ヒロシ/slumbers 2(J-POP,ロック) ◎
・スピラ・スピカ/ナガレボシトレイン(アニソン, 女性ボーカル) ○
・fripside/infinite synthesis 6(アニソン,女性ボーカル) ○+
・yama/the meaning of life(J-POP) ○
●Cayin N5ii(3.5mm 直刺し)
・MALICE MIZER/Merveilles(ロック,ヴィジュアル系) ◎
●Oppo Reno3a + S.M.S.L IDOL(USB DAC) + Amazon Music HDによるサブスク音源
・DIALOGUE+/DIALOGUE+1(アニソン,女性ボーカル) ◎
※私はアルバム全曲を通して聴く事を好み、1曲単位では聞かないです。
※かなり相性が良い→◎ 相性が良い→〇 あまり良くない △